エルム街の悪夢(2010年リメイク版) |
原題: Nightmare on the Elm Street
監督: サミュエル・バイヤー
製作: マイケル・ベイ、アンドリュー・フォーム、ブラッド・フラー
製作総指揮: ロバート・シェイ、マイケル・リン、マイク・ドレイク
脚本: ウェズリー・ストリック、エリック・ヘスレル
製作国: 2010年アメリカ映画
上映時間: 95分
配給: ワーナー・ブラザース映画
<キャスト>ジャッキー・アール・ヘイリー、カイル・ガルナー、ルーニー・マーラ、ケイティ・キャシディ、トーマス・デッカー、ケラン・ラッツ
<ストーリー&解説>
夢の中から人々を襲う殺人鬼フレディ・クルーガーの殺戮を描く同名人気ホラーシリーズの第1作をマイケル・ベイ製作、ジャッキー・アール・ヘイリー主演でリメイク。エルム街に住む高校生のナンシー、クリスらは鉄の爪を持つ男に襲われる悪夢に毎晩うなされていた。そんな中、同じ悪夢にうなされていた仲間のひとりが現実に殺害され……。監督は、これまでにメタリカやグリーンデイなどのPVを手掛けてきたサミュエル・ベイヤー。
(作品情報は映画.comより引用)
オリジナル版に比べると殺人鬼フレディ・クルーガーの描き方が饒舌なコミカルさが抑え気味でダークでシリアスなイメージ、過去に纏わる事件や悪夢殺人の展開もリアル路線で描こうとしている印象で、これまでマイケル・ベイがリメイクとして手掛けてきた「テキサス・チェーンソー」や「13日の金曜日」と同じようなリメイクコンセプトで作られている感じ。
ジャッキー・アール・ヘイリーが演じるフレディもかってのハリウッド名悪役ジャック・パランスを思わせる顔の作りが爬虫類的な不気味さも感じさせたり、生前のフレディの描き方があくまでいかにも怪物的な人物ではなく、実際にいそうな隠された狂気を秘めた存在として見せるところが前シリーズでフレディを演じたロバート・イングランドとは違うが、比べるとやはりイングランドのフレディの方が様になってる気がする。
また夢に関する解釈もより医学、科学的にリアル志向の描かれていたり、夢内部の描写は覚醒と睡眠の境界を錯覚させたりなかなかうまいが、夢と言う不可思議世界ならではのファンタスティック感はだいぶ控えめで地味な印象。
オリジナルとは違う面白さとしては、フレディの事件の真相が実際はどうだったのかという謎解きミステリー的な展開と被害者となる高校生たち自身が実はフレディに関わりがあるという設定の変更はなかなか良かった。
作品全体としては悪くはないし、復活は嬉しいがシリーズの新作として考えるとそこまでインパクトは強くはないし、映像はスタイリッシュにまとめてあるが同じウェス・クレイヴン作品のリメイクでも「ヒルズ・ハブ・アイズ」ほどの強烈さは全然感じられなく少し物足りなかった。