2006年 11月 07日
ゴシック |
イギリスの奇才、ケン・ラッセル監督の86年作品「ゴシック」をビデオで見た。
19世紀初頭、醜聞と奇行でイギリスを追放された作家で詩人のバイロンのスイスの邸宅に友人であり詩人のシェリーとその愛人メアリー、義妹クレアが訪れ、遊興と快楽に満ちた夜が始まるが、バイロンの収集物である修道士の髑髏を使って死者の霊を呼び出す儀式をやった事から奇妙な事が起こり始め・・・・といったストーリー。
「フランケンシュタイン」の原作者であるメアリー・シェリーがその作品を生み出すきっかけとなった恐怖の一夜をテーマに描いた異色ホラーであるが、ラッセル監督の感覚は実に独特で奇妙な仕掛け人形や乳房の眼、まるでフュースリの絵画が現実になったような夢魔のイメージなど、幻想的でエロティックな映像はホラーというジャンルでくくれない不思議さがあった。
また後半メアリーが見る幻影は記憶と悪夢が交錯したような映像は「ヘルレイザー2」の地獄世界を彷佛とさせるようなイメージで良かったし、ストーリー全体としては話の構成より映像のイメージが先行してしまって多少わかりづらいものの、印象に残る作品である。
またバイロンやシェリーの会話は「恐怖には只ならぬ美がある。女の白い首筋は美しいが、そこに血の一筋があればと願わずにおれぬ。」など詩人ならではの詩的で美麗な台詞で綴られているのも良かった。
19世紀初頭、醜聞と奇行でイギリスを追放された作家で詩人のバイロンのスイスの邸宅に友人であり詩人のシェリーとその愛人メアリー、義妹クレアが訪れ、遊興と快楽に満ちた夜が始まるが、バイロンの収集物である修道士の髑髏を使って死者の霊を呼び出す儀式をやった事から奇妙な事が起こり始め・・・・といったストーリー。
「フランケンシュタイン」の原作者であるメアリー・シェリーがその作品を生み出すきっかけとなった恐怖の一夜をテーマに描いた異色ホラーであるが、ラッセル監督の感覚は実に独特で奇妙な仕掛け人形や乳房の眼、まるでフュースリの絵画が現実になったような夢魔のイメージなど、幻想的でエロティックな映像はホラーというジャンルでくくれない不思議さがあった。
また後半メアリーが見る幻影は記憶と悪夢が交錯したような映像は「ヘルレイザー2」の地獄世界を彷佛とさせるようなイメージで良かったし、ストーリー全体としては話の構成より映像のイメージが先行してしまって多少わかりづらいものの、印象に残る作品である。
またバイロンやシェリーの会話は「恐怖には只ならぬ美がある。女の白い首筋は美しいが、そこに血の一筋があればと願わずにおれぬ。」など詩人ならではの詩的で美麗な台詞で綴られているのも良かった。

by lucifuge
| 2006-11-07 21:33
| 映画/洋画