アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵 |
海軍大佐の夫ベリゼールと好奇心旺盛な妻プリュダンスは叔母のいる高級老人ホームに訪れるが、そこでプリュダンスは奇妙な老婦人エヴァンジェリスタに出会う。
叔母はホーム内で殺人鬼による毒殺事件が起きていると言うが、真相は定かではなく、その後しばらくして叔母は亡くなってしまい、再び夫妻がホームに遺品整理の為に訪れるとあの奇妙な老婦人も姿を消していた。
プリュダンスは何だか事件の匂いを感じ、老婦人の行方を探す事にするが・・・・といったストーリー。
前半、物語の本筋に入るまではちょっと辛気くさい感じもするし、所々に取り入れられたフランス風のギャグもあんまり笑えないのだが、プリュダンスが単独で事件に迫っていく様子や、後半、夫妻揃って真相に向かって行動する展開なんかは結構面白かった。
また疑惑の村と謎の家をめぐって過去の強盗事件や少女連続殺人事件が絡み合っていくミステリー的醍醐味も味わえたしさすがアガサの原作はよく出来ていると思う。
謎の核となる奇妙な老婦人エヴァンジェリスタをクローネンバーグ監督の「戦慄の絆」に出ていたジュヌヴィエーブ・ビュジョルドが演じていたのも良かったし、ちょっと変なコメディ要素を入れたのは中途半端な気もするものの、作品としてはわりと良かった。
このキャラクターたちを主人公としたシリーズは「おしどり探偵」としてドラマ化もされてるようなのでまた見てみたい。
