2006年 12月 05日
クリムト |
19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した画家クリムトを描いた映画「クリムト」を見た。
最初は普通にクリムトの生涯を追ったストーリーの映画だと思っていたが、見てみると死ぬ間際のクリムトが見た過去の記憶と夢と幻想が入り混じったような不思議な作品で、登場人物もクリムトと関わった実際の人物の他に彼の空想が生み出したのかとも思える理想の女性や、彼の心のもう一つの姿、もしくは場合によってオーストリアの体制の具現化された姿のようにも映る書記官というキャラクターなど現実と幻想が交錯し、場面も次々に色んなエピソードに移るので少しややこしい感じ。
実際にどこまで史実に忠実かはわからないがこの映画で描かれるクリムトは美術アカデミーのような権威を嫌い、反抗的で汚い言葉を吐き、女性関係もだらしないという人物像でちょっと現代のロックスターに似た印象も感じた。
まあ私も絵を描くものとしてこの映画に登場するアカデミーの会員たちのように下らない議論や勢力争いをしている連中はどうかと思う。
そんな事以前に創作する者としてもっと大事な事があるだろうと思うし、創作者ならまず作品で示すべき。
クリムトはそういう部分を実践していたし、当時、古い価値観や決まり事にとらわれない彼の表現は凄かったと思う。
人間的に自分勝手で無責任で女たらしと欠落した部分も沢山あったようだが・・・。
映画全体としてはちょっとわかりにくいものの、クリムトの絵や登場する衣装、19世紀末の雰囲気などビジュアル的には良い作品。
最初は普通にクリムトの生涯を追ったストーリーの映画だと思っていたが、見てみると死ぬ間際のクリムトが見た過去の記憶と夢と幻想が入り混じったような不思議な作品で、登場人物もクリムトと関わった実際の人物の他に彼の空想が生み出したのかとも思える理想の女性や、彼の心のもう一つの姿、もしくは場合によってオーストリアの体制の具現化された姿のようにも映る書記官というキャラクターなど現実と幻想が交錯し、場面も次々に色んなエピソードに移るので少しややこしい感じ。
実際にどこまで史実に忠実かはわからないがこの映画で描かれるクリムトは美術アカデミーのような権威を嫌い、反抗的で汚い言葉を吐き、女性関係もだらしないという人物像でちょっと現代のロックスターに似た印象も感じた。
まあ私も絵を描くものとしてこの映画に登場するアカデミーの会員たちのように下らない議論や勢力争いをしている連中はどうかと思う。
そんな事以前に創作する者としてもっと大事な事があるだろうと思うし、創作者ならまず作品で示すべき。
クリムトはそういう部分を実践していたし、当時、古い価値観や決まり事にとらわれない彼の表現は凄かったと思う。
人間的に自分勝手で無責任で女たらしと欠落した部分も沢山あったようだが・・・。
映画全体としてはちょっとわかりにくいものの、クリムトの絵や登場する衣装、19世紀末の雰囲気などビジュアル的には良い作品。
by lucifuge
| 2006-12-05 22:00
| 映画/洋画