2007年 04月 30日
デビルズ・リジェクト/マーダー・ライド・ショー2 |
ホラー系ヘヴィロックミュージシャンであり映画監督もやるロブ・ゾンビのデビュー作「マーダー・ライド・ショー」の第2弾「デビルズ・リジェクト/マーダー・ライド・ショー2」をDVDで見た。
凄惨な大量殺人が発覚し、警察に追われる事になった殺人鬼一家は残虐行為の数々を犯しながら逃亡しかっての相棒のアジトにかくまわれるも、兄を殺され復讐に燃える保安官が執拗に追ってきて・・・・といったストーリー。
前作はピエロ男など強烈な殺人鬼キャラクターたちと怪奇趣味に残虐描写に加え、ドクター・サタンなどの超常的な設定など70年代アメリカB級ホラーの雰囲気を活かしたダークで楽しいマニア向けのホラーに仕上がっていたが、今回はその強烈なキャラクターを使って前作で加害者として暴虐の限りを尽くしていた連中が追われる側になるという逆転した設定(しかしながら悪事は続ける)と復讐のため、狂気とも思える執念で彼等を追う保安官の方がむしろ殺人鬼のように見えてくる。
被害者の家族が殺人鬼たちに復讐するという設定としてはトビー・フーパーの「悪魔のいけにえ2」に近い気もするが、今回はドクター・サタンのような超常的設定は無くしてリアルなドラマに仕立ててあるし、殺人鬼たちの会話がまるで日本の中学生レベルの下品で幼稚な事で喜んでいるという描写がタランティーのの映画の犯罪者たちの会話に通じるようなリアルさが感じられたり、監禁した相手を脅す時「トイレに行きたいのなら見返りにもう一人の頬を叩け」などと言ったり、こういう狂った連中のサディスティックな心理もうまく描いていると思った。
映画の雰囲気自体は前作とまた違ってまるで「イージーライダー」とか「俺たちに明日はない」のようなアメリカン・ニューシネマのような感じで前作よりも残酷描写やスプラッターは抑え気味なものの、死刑になって当然のようなヒドイ連中なのにここが映画のマジックなのか危機に瀕した殺人鬼の家族が何とか助かり家族一同集まるシーンはちょっと感動的っぽいし、ラストあたりなどは滅びの美学というか哀愁さえ感じるシーンの撮り方で凄くドラマチック。
「ホラー×アメリカン・ニューシネマ」はホラー映画の新境地かも?
キャステイングとしては前作にひき続きピエロことキャプテン・スポールディングとよばれる殺人鬼一家の父役にシド・ヘイグ、兄オーティス役にはビル・モーズレイ、妹ベイビー役にはロブ・ゾンビの妻でもあるシェリ・ムーン・ゾンビなど強烈な面々に加え、保安官役のウィリアム・フォーサイスがなかなか印象深い。
また脇役として「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のヴァンパイアのバーテン役で知られるダニー・トレジョや「エルム街の悪夢」のウェス・クレイブン監督による食人殺人鬼ホラー「サランドラ」での殺人鬼役やモトリー・クルーの「SMOKIN' THE BOYS ROOM」のプロモに出演していた奇怪な俳優マイケル・ベリーマンなどホラーファンにもマニアックな連中が出てたりで面白い。
ロブ・ゾンビは既にジョン・カーペンターの名作「ハロウィン」のリメイクも完成させているらしいが彼がどのようにあの作品をアレンジしたのかも気になる所である。
凄惨な大量殺人が発覚し、警察に追われる事になった殺人鬼一家は残虐行為の数々を犯しながら逃亡しかっての相棒のアジトにかくまわれるも、兄を殺され復讐に燃える保安官が執拗に追ってきて・・・・といったストーリー。
前作はピエロ男など強烈な殺人鬼キャラクターたちと怪奇趣味に残虐描写に加え、ドクター・サタンなどの超常的な設定など70年代アメリカB級ホラーの雰囲気を活かしたダークで楽しいマニア向けのホラーに仕上がっていたが、今回はその強烈なキャラクターを使って前作で加害者として暴虐の限りを尽くしていた連中が追われる側になるという逆転した設定(しかしながら悪事は続ける)と復讐のため、狂気とも思える執念で彼等を追う保安官の方がむしろ殺人鬼のように見えてくる。
被害者の家族が殺人鬼たちに復讐するという設定としてはトビー・フーパーの「悪魔のいけにえ2」に近い気もするが、今回はドクター・サタンのような超常的設定は無くしてリアルなドラマに仕立ててあるし、殺人鬼たちの会話がまるで日本の中学生レベルの下品で幼稚な事で喜んでいるという描写がタランティーのの映画の犯罪者たちの会話に通じるようなリアルさが感じられたり、監禁した相手を脅す時「トイレに行きたいのなら見返りにもう一人の頬を叩け」などと言ったり、こういう狂った連中のサディスティックな心理もうまく描いていると思った。
映画の雰囲気自体は前作とまた違ってまるで「イージーライダー」とか「俺たちに明日はない」のようなアメリカン・ニューシネマのような感じで前作よりも残酷描写やスプラッターは抑え気味なものの、死刑になって当然のようなヒドイ連中なのにここが映画のマジックなのか危機に瀕した殺人鬼の家族が何とか助かり家族一同集まるシーンはちょっと感動的っぽいし、ラストあたりなどは滅びの美学というか哀愁さえ感じるシーンの撮り方で凄くドラマチック。
「ホラー×アメリカン・ニューシネマ」はホラー映画の新境地かも?
キャステイングとしては前作にひき続きピエロことキャプテン・スポールディングとよばれる殺人鬼一家の父役にシド・ヘイグ、兄オーティス役にはビル・モーズレイ、妹ベイビー役にはロブ・ゾンビの妻でもあるシェリ・ムーン・ゾンビなど強烈な面々に加え、保安官役のウィリアム・フォーサイスがなかなか印象深い。
また脇役として「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のヴァンパイアのバーテン役で知られるダニー・トレジョや「エルム街の悪夢」のウェス・クレイブン監督による食人殺人鬼ホラー「サランドラ」での殺人鬼役やモトリー・クルーの「SMOKIN' THE BOYS ROOM」のプロモに出演していた奇怪な俳優マイケル・ベリーマンなどホラーファンにもマニアックな連中が出てたりで面白い。
ロブ・ゾンビは既にジョン・カーペンターの名作「ハロウィン」のリメイクも完成させているらしいが彼がどのようにあの作品をアレンジしたのかも気になる所である。
by lucifuge
| 2007-04-30 15:43
| 映画/洋画