北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章 |
去年公開された第1作「ラオウ伝 殉愛の章」、OVAでリリースされた第2弾「ユリア伝」に続くシリーズ第3弾で劇場公開作の第2弾となる「ラオウ伝 激闘の章」を見た。
エピソードとしては「ラオウ伝 殉愛の章」に直接続くもので北斗神拳伝承者ケンシロウとその兄で世紀末に覇道を目指す拳王ことラオウとの最後の戦いをメインに南斗聖拳最後の将で二人の愛する女性でもある既に死んだと思われていたユリアの存在を交えて展開していく・・・・・。
ラオウがその覇道に描いた真意や彼の最期のシーン、かってラオウでさえも恐怖し、「鬼」とよばれた南斗五車星の「山のフドウ」のエピソードなど原作で好きな部分も劇場版で見ても色あせないドラマティックさで表現されていて感動的。
また拳王軍の下っ端のいかにも悪党なバカっぷりとそれに対するケンシロウのやりとりの珍妙さやラオウの側近だが卑怯でいやしい性格のギラク(顔は何だか「さんまのからくりTV」の「みんなのかえうた」に出てくる酒井さんみたい:笑)のキャラクターの描き方、悪党の死際の台詞などギャグ面もなかなか面白くてシリアス過ぎないのも面白い。
ナレーション担当の声優は北斗〜の前日談である「蒼天の拳」でケンシロウの2代前の伝承者、拳志郎を演じた山寺宏一だったりで北斗関連のつながりも感じられるのもファンには嬉しい所。
また音楽を担当した梶原由記は「ガンダムSEED」の音楽をやっていた人だが前作「殉愛の章」も含め、女性的な観点からの北斗〜の音楽はこの作品の持ついかにもハードな世界観に新たな広がりを出しているように感じた。

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