ゲゲゲの鬼太郎(2007年アニメ版) |
今回で5度目のアニメ化となるが、絵柄は水木しげるの基本のキャラクターを今風にアレンジした感じで原作に感じられるような、何か妖怪の小ぎたないような怪しい雰囲気があんまり感じられずアッサリし過ぎな感じ。
また脇役キャラクターたちも水木の原作に出てくるようなメガネに出っ歯みたいなキャラクターもちょこちょこいるものの、妖怪の事件に巻き込まれるメインのキャラクターが他のよくあるアニメに出てきそうな絵柄の少女キャラや青年キャラ的な絵柄だし何か他のアニメに鬼太郎たち妖怪キャラが登場している印象でもある。
鬼太郎の性格としては時には妖怪の領域を侵す人間を懲らしめたりもするし、3度目のアニメ化の時みたいに完全に「人間の味方」に徹してないのはいいのだが、声優が「名探偵コナン」の高山みなみなので何か鬼太郎ってよりコナンのイメージが強くて、途中でねずみ男を眠らせて推理をはじめたりしないかとか変な想像をしてしまったりもした。
しかしながら目玉のオヤジがシリーズを通してずっと演じ続けている田の中勇なのは嬉しい。
私としては鬼太郎のアニメ化作品は初のカラー版となる2度目のシリーズが雰囲気、絵柄、鬼太郎以外の水木の怪奇作品をうまくとりまぜたエピソードなどがみんな素晴らしくベストであるが(白黒版は見てないので評価出来ないが)、原点に返った4度目のシリーズも結構好き。
今回のは3度目のやつよりは好みなものの、ストーリー的にはちょっとイマイチな感じがする。
昔の鬼太郎ってもっと「怖さ」があったと思うのだが最近の鬼太郎は妖怪の面白さはあるものの、得体の知れないドロドロした不気味さのようなものが全く表現出来ていない気がする。
主題歌は泉谷しげるが歌っているが、これも何か酔っ払いのカラオケみたいな印象でイマイチ。
長井秀和の歌うエンディングは声の怪しさが妖怪っぽくてまあまあイイと思うが。
