2007年 09月 01日
伝染歌 |
「着信アリ」の秋元康がプロデュースする新たなホラー「伝染歌」を見た。
B級サブカル雑誌の記者で秋葉系アイドルのライブにも行くちょっとオタクな主人公長瀬は、ある学校で起こった自殺事件で噂される「ある歌を歌った事で自殺してしまう」という話に興味を持ち、調査を始める。
一方、自殺した少女の幼馴染みだった朱里とクラスメートだったあんずなどが長瀬と編集部記者たちの調査にも加わり、その自殺するといわれる曲→「伝染歌」を歌うという実験まで行なうが、あんずの過去と伝染歌にはある関わりがあり・・・・といったストーリー。
「着信アリ」では携帯に死のメッセージが届くという恐怖を描いていたが、今度は「歌ったら死ぬ」というパターンで、昔ヨーロッパで実際にあったその曲を聴いて自殺した人が多くいたという「暗い日曜日」という曲を引き合いに出したり、現代日本に潜む数々の社会的問題なども台詞に絡めてリアルな「都市伝説」の世界を作り出していたと思う。
ホラーとしては「リング」や「呪怨」のようにヴィジュアル的にビックリするようなコワさはないし、じわじわ来るコワさも大してないのだが、様々な要素から謎を追っていくミステリーな展開や歌を歌ってしまったキャラクターたちがいつ自殺に誘われてしまうのかというスリルはわりと面白かった。
またキャラクターの描き方がそれぞれ特異でオタクっぽい主人公長瀬をはじめ記者仲間には元自衛隊、傭兵の太一や昔オヤジ狩りをやっていたモロなど通常のホラーではあまり見られないようなキャラの作り方をしてるし、自殺のあった学校の校長先生は世間によくいるような日和見で無責任な感じでもあり、真剣に教育を考えている面もあったりリアルな深みがあるし、生徒にバカにされているがある秘密を持つ工藤先生などの描き方もコミカルながらコワさもある。
また長瀬の田舎に住む謎の霊能者「閻魔さん」や伝染歌そのものに関わる超能力者ジェイク方丈なんかの怪しいキャラも少ない登場ながら印象深い。
それから話の中心となり伝染歌を歌ってしまった女子高生たちの描写もキャスティングにアイドル系を使いながらも露骨な部分も含むようなリアル感のある台詞やそれぞれの過去や背景に暗いものをかかえていたりする設定など人物の描き方がしっかりしているので人間ドラマとしても楽しめると思う。
監督の原田眞人は「ラストサムライ」やジェット・リーの「スピリット」で俳優として嫌味な日本人を演じていた人だが、監督で有名な人だったとは知らなかった(苦笑)
パンフのプロフィールを見てみると「突入せよ!あさま山荘事件」とか見た事ある映画を撮ってた人でもあるが「あさま山荘〜」は私的にはイマイチであまり印象になかったし。
でも今回の作品ではドキュメンタリーを思わせるような雰囲気の撮り方してたり、コワさと奇妙な、コミカルさをうまく取り混ぜた演出は結構良かったと思うし、この感じなら冬公開されるという原田監督の新作で京極夏彦原作の「魍魎の匣」も期待出来そう。
B級サブカル雑誌の記者で秋葉系アイドルのライブにも行くちょっとオタクな主人公長瀬は、ある学校で起こった自殺事件で噂される「ある歌を歌った事で自殺してしまう」という話に興味を持ち、調査を始める。
一方、自殺した少女の幼馴染みだった朱里とクラスメートだったあんずなどが長瀬と編集部記者たちの調査にも加わり、その自殺するといわれる曲→「伝染歌」を歌うという実験まで行なうが、あんずの過去と伝染歌にはある関わりがあり・・・・といったストーリー。
「着信アリ」では携帯に死のメッセージが届くという恐怖を描いていたが、今度は「歌ったら死ぬ」というパターンで、昔ヨーロッパで実際にあったその曲を聴いて自殺した人が多くいたという「暗い日曜日」という曲を引き合いに出したり、現代日本に潜む数々の社会的問題なども台詞に絡めてリアルな「都市伝説」の世界を作り出していたと思う。
ホラーとしては「リング」や「呪怨」のようにヴィジュアル的にビックリするようなコワさはないし、じわじわ来るコワさも大してないのだが、様々な要素から謎を追っていくミステリーな展開や歌を歌ってしまったキャラクターたちがいつ自殺に誘われてしまうのかというスリルはわりと面白かった。
またキャラクターの描き方がそれぞれ特異でオタクっぽい主人公長瀬をはじめ記者仲間には元自衛隊、傭兵の太一や昔オヤジ狩りをやっていたモロなど通常のホラーではあまり見られないようなキャラの作り方をしてるし、自殺のあった学校の校長先生は世間によくいるような日和見で無責任な感じでもあり、真剣に教育を考えている面もあったりリアルな深みがあるし、生徒にバカにされているがある秘密を持つ工藤先生などの描き方もコミカルながらコワさもある。
また長瀬の田舎に住む謎の霊能者「閻魔さん」や伝染歌そのものに関わる超能力者ジェイク方丈なんかの怪しいキャラも少ない登場ながら印象深い。
それから話の中心となり伝染歌を歌ってしまった女子高生たちの描写もキャスティングにアイドル系を使いながらも露骨な部分も含むようなリアル感のある台詞やそれぞれの過去や背景に暗いものをかかえていたりする設定など人物の描き方がしっかりしているので人間ドラマとしても楽しめると思う。
監督の原田眞人は「ラストサムライ」やジェット・リーの「スピリット」で俳優として嫌味な日本人を演じていた人だが、監督で有名な人だったとは知らなかった(苦笑)
パンフのプロフィールを見てみると「突入せよ!あさま山荘事件」とか見た事ある映画を撮ってた人でもあるが「あさま山荘〜」は私的にはイマイチであまり印象になかったし。
でも今回の作品ではドキュメンタリーを思わせるような雰囲気の撮り方してたり、コワさと奇妙な、コミカルさをうまく取り混ぜた演出は結構良かったと思うし、この感じなら冬公開されるという原田監督の新作で京極夏彦原作の「魍魎の匣」も期待出来そう。
by lucifuge
| 2007-09-01 18:48
| 映画/邦画