プラネット・テラーinグラインド・ハウス |
軍の開発した兵器によってゾンビ化してしまった連中との攻防戦を描く話としては凄く単純なホラーなのだが、ゾンビに喰われた片足を銃に変えた元ダンサーのチェリーや、チェリーの恋人で凄腕のガンテクニックやナイフ技を持つ謎の男レイ、太ももに注射針を隠し持つ女医ダコタ、いかにも曲者なバーベキュー屋のオヤジJTなどとにかく強烈でヴィジュアル的な面白さを持つキャラクターたちがゾンビと戦う様子は見ていてワクワクするし、ホンダの改造チョッパーや独自にチューンナップされた車、ポヶバイを使ったアクションなどもマニアックっぽっかったり、所々ギャグや昔のB級ホラーへのオマージュと思えるシーンもあったりで楽しい!
ゾンビの表現はこれまでのよくある腐った死人的なものとは少し違ってウイルス感染というかブクブクグチャグチャしたデキモノ的な表現を強調したスタイルで気持ち悪さと血みどろ全開な過激なスプラッター表現を活かすスタイルのゾンビになっていたと思う。
勿論文句無しの血みどろ描写で最近のいかにもCG的なこぎれいなホラーではなく昔ながらの手作り感あふれるホラーで私の好きな感じだったのも嬉しい。
チェリー役を演じたローズ・マッゴーワンは同じくグラインド・ハウスの「デス・プルーフ」にも出ていたがこっちの作品の方がセクシーさとヴァイオレンス度満載で格好良いし、ゾンビ軍隊の首領としてブルース・ウィリスが出ていたり。その部下にタランティーノ、保安官役にターミネーターでカイル役を演じたマイケル・ビーンがいたりと遊びが感じられるのも面白いし、遊びといえば本編が始まる前に偽のB級アクション映画の予告があったりするのも良かった。
あの予告の映画だけでも結構面白そうだし、ロドリゲスが気まぐれで本編撮ってくれないかと思って期待してしまう。
「グラインド・ハウス」の中ではこないだ見た「デス・プルーフ」より断然良かったし、私的に今年見たホラー映画の中では今の所ベスト1な出来の作品だと思う。