LOUD PARK 07 in OSAKA |

今回行ったのはヘヴン&ヘル、マリリン・マンソン、ナイルの3バンドが参加する大阪城ホールで行なわれた2日目の方であるが、これまで私は大阪城ホールでのライブは何度も行った事があるものの、今回取れたチケット(7月のガンズ&ローゼズのライブ会場でちょうど先行発売してたのをたまたま買った)は前から4列目の真ん中付近というかなり良い場所なのが嬉しい。
グッズを買ってから会場入りしてしばらくするとサウンドチェックをしてるのかと思ったら突然前座の日本のバンドらしき前座が始まって何かと思ったが、正直イマイチな感じだった。
ライブ開始の告示が6時半からだし客も全然いない状態でライブするのはキツいんだろうが自分たちが何というバンドか紹介もないしヘラヘラ笑って「まあ時間潰しにでも聴いてて下さい」ってMCもどうかと思う感じだった。
後で調べてみたらJanne Da Arcってバンドの松本和之ってミュージシャンだったようだがあれなら無い方が良いし、どうせ前座付けてくれるなら関東でのLOUD PARKに参加したヘヴィなバンドも沢山あるからそこから呼んでくれた方が良かったと思う。
そのバンドが終わった後、いよいよナイルが始まった!
ナイルはデスメタルでありながらエジプト神話などをモチーフにした曲作りやそういったエジプト風民族音楽のような音の要素を曲に取り入れているのが面白いバンドで私も以前ライブを見た事があるが、基本はデスメタルだけあってかなり激しいし、デス声の咆哮も凄い迫力!
好きな曲である「Sarcophagus」をプレしてくれたのも良かった♪
ただテンポの良いリフで激しくノってきたかと思うと、突然スローなエジプト風メロディが入って多少ノリにくかったりするのは難点であるが、その音の変化がナイルの魅力でもあるので激しい一辺倒な単なるデスメタルよりかは味わいがある面白さがあるバンドだと思う。

そして次に始まったのはマリリン・マンソン。
マンソンのステージはいつもショー的要素が強くいくつかの仕掛けやヴィジュアル的な見せ場があったり面白い演出がされているのだが、今回のような他のバンドとのジョイントライブでもそういった要素は欠かさず、ナイルの時と違ってまずはステージが大きな幕で隠されていた。
マンソンのステージも今まで何度か見た事はあるがこんなに近くで見れるのは初めてだし、真近でそのパフォーマンスが見られるというのが楽しみ。
幕が落ちるとスモークの中からマンソンが登場し、新譜の曲やDisposable TeensやmOBSCENE、Rock is Dead、Sweet Dreamsなどベスト選曲+新曲少しといった感じのプレイが続くが床に寝そべって歌ったりマイクスタンドを倒したりと激しいパフォーマンスに何度かの衣装変えもあったりで音だけでなく目で楽しませてくれる。
そして何より私がずっと聴きたかったがこれまで行ったライブでは1度もやらなかったAnti-Christ Super Starをプレイしてくれたのには感激だった。
この曲では壇上で激しく演説するような身ぶりをしながら歌い、聖書をい燃やすという過激なパフォーマンスなど恐ろしげなイメージは強烈!
そしてラストは代表曲であるBeautiful Peopleで凄い盛り上がりだったが、マンソンはステージ下に降りてきて柵前を通りながら歌っていたのだが、柵前の最前列にしか何をやってるのかが見えなくて後ろの列的にはパフォーマンスを見て楽しめないし、盛り上がったものの私的には少し消化不良。
それでもマンソンのステージを真近で見れたのはかなり凄い体験だったしこれだけでもチケット分の価値はあると思う。

そして次はいよいよ大トリであるヘヴン&ヘルの登場。
このバンドはいうなればオジー・オズボーン脱退後のロニー・ジェイムズ・ディオがヴォーカリストとして加入したブラックサバスなのだが、何か事情があってブラックサバス名義は使えないらしく、その編成での最初のアルバムタイトルである「ヘヴン&ヘル」からとったらしい。
ただドラムは当時の編成と違い、ディオのソロバンドのメンバーであるヴィニー・アピスが参加しているが。
セットは天使が喫煙しているという「ヘヴン&ヘル」アルバムのジャケットイラストを背景に古城のような塀や十字架マークがデザインされたゴシックな感じ。
ギタリストのトニー・アイオミ。ベーシストのギーザ・バトラー、そしてディオと生きたヘヴィメタルの伝説的存在を生で見られるというのは大変貴重だし、その演奏はほとんど動かず静かながらまるで観客に恐ろしい音の魔法をかけている魔術師のような威力を感じる。
トニー・アイオミはビデオや写真でしか見た事なかったが、トレードマークのように首にかけている十字架をちゃんとつけていて何か感動。
ディオの歌唱力はこの夜聴いたどのヴォーカリストよりも伸びやかでうまく会場に響くし、その動きはバレエダンサーのような軽快さで年を感じさせない。
ディオの声はトニーとギーザーの正確な演奏にピッタリはまるかと思えば、大幅なアレンジをほどこしたプレイで遊んでみたりとさすがベテランの余裕。
昔のアルバムのようなメロディックかつヘヴィな曲をプレイしたかと思うとヘヴィ一点張りのかなり激しいリフが入った新譜の曲もそつなくプレイしたりで全然古さを感じなかったし、ラストにプレイしたHeaven&Hellもアルバムでは聴けない特別なロングバージョンに仕立てられていたのは面白かった。
ただ1曲1曲が長いし、ライブとして曲が少なく感じたというか短かった印象で、好きな曲であるNeon KnightsやLady Evil、Conputer Godなどがプレイされなかったのは少し残念だった。

今回のライブは前座抜きにしてどれも良かったが、選ぶならマリリン・マンソンのが1番良かったし、心に残るライブだった。