実録 現代の独裁者

ブックオフの100円コーナーで何となく購入したコンビニ・コミック「実録 現代の独裁者」を読んだ。
この漫画は現代に生きる何人かの世界の独裁者たちをとりあげて紹介しているものである。
北朝鮮の金正日、アメリカのブッシュ大統領（ブッシュの場合、独裁者というのとは少し違う気もするが）、キューバのカストロ、リビアのカダフィ大佐、ベネズエラのチャベス大統領、ベラルーシのルカシェンコ大統領を紹介しているが独裁者たちそれぞれのイメージと実像、どういう事をやってきたかなどを描いていて、金正日やブッシュに関してはいかにもといった疑惑や暴挙を暴く内容になっていたがカストロやカダフィ、チャベスに関しては専制的な部分もありつつも、革命の英雄的というか腐敗した国家を変えようと戦ったような結構好意的な視点で描かれていたのが意外だった。
それに独裁国家というと北朝鮮のような上層部だけが贅沢し放題で国民は極貧の生活を強いられているイメージがあるが、ルカシェンコのベラルーシ共和国などは医療や教育など国の社会保障制度は日本なんかよりしっかりしていたりで国民にとって良い面もあったり、「独裁者」というイメージからはかけはなれた一面も描かれていたりで一概に独裁者は「悪」という風に決めつけられない事実もある。
また、一方で自己満足的なおかしな法律や言論統制を強いていたり無謀な処刑など善悪が極端に共存した不思議な存在である気がするし、歴史においては何かをやらかしそうな興味深い存在である事には違いない。