ソウ4

何らかの罪のある者を閉じ込め、残虐な仕掛けを使って命のゲームを行なうジグソーとよばれる男の犯罪を描いたソリッド・シチュエーション・スリラー映画「ソウ」シリーズの第4弾「ソウ4」を見た。
3のラストでジグソーが死に、ジグソーの後継者になるべく動いていたアマンダも死亡、そして後に検死に回されたジグソーの胃の中から出てきたカセットテープ・・・・という導入部から始まる今回のストーリーは、ジグソーによって同僚を失ったSWAT隊員リッグに仕掛けられたゲームを中心に進んでいく。
リッグはテレビ画面に映る捕らえられた仲間を90分以内に助けるため、用意された数々の残虐なゲームに挑んでいく中、事件の捜査に参加してきたFBI捜査官はジグソー、アマンダ以外の共犯者の可能性を導き出したりしていくが、事件の影にはさらなる「仕掛け」があって・・・・といったストーリー。
ジグソーが死んだ状態でシリーズをどう続けていくのかと思っていたが、ああいうやり方でくるとはなかなか上手いし、観客に時間軸が混乱するくらい複雑に話を展開させている所がミソかも。
さらに今回はジグソーが癌になる前の話や彼が凶行を始めるきっかけとなった話、彼の最初の標的となった男、元妻の存在などこれまで描かれていなかった過去の新事実も登場するし、1のように一見犯人にみえて実はジグソーに脅されゲームの一旦を担っている男が誰かという推測や、真に裏で事件の絵を描いたのは誰かという謎解きも面白かった。
それに強烈だったのはこのシリーズの目玉のひとつでもある残虐装置の様々な仕掛け！
3もかなりのものだったが、今回もそれに劣らない出来でかなりサディスティック！
あのラストからするとジグソーがいなくなってもまだまだシリーズが続きそうな感じだが、いまいち今回の真犯人が何故にしてそうなったのかという理由付けがはっきり明かされてないので、進行中の新たなる仕掛けと同時に今度はその部分が描かれていくのかも？
ソウの使用曲は毎回残虐な映画の内容に併せてインダストリアル・デスメタルバンドのフィア・ファクトリーやスラッシュ・メタルの帝王スレイヤーなどゴリゴリのヘヴィなサウンドイメージなバンドがやっていたが、今回のエンディング・テーマはX-JAPANがやっていた。
最初X-JAPANがソウの曲をやると聞いた時は彼等の音のイメージからすると、ちょっと違うかな〜と思っていたのだが、実際提供された曲はリフも最近のヘヴィ・ロックに負けないくらいゴリゴリに重たかったし、トシのボーカルはいつも通り綺麗系だったものの結構合っていた感じ。