2007年 12月 07日
イヴの総て |
1950年制作、アカデミー賞7部門受賞というクラッシック映画の名作「イヴの総て」をDVDで見た。
演劇界で人気女優であるマーゴのもとを訪れたイヴというファンの女性。
イヴの身の上話の気の毒さからマーゴは彼女を養う事にするが、様々な事に対してあまりにも気が利き過ぎるイヴにマーゴは少し不安と疑念を抱きはじめる。
その不安はいずれ現実のものとなり始め、マーゴの代役をめぐって動き出したイヴは様々な策略をはりめぐらし・・・・といった内容。
一見清楚で気が利く控え目な女性が実は自らの野心の為、平気で嘘をつき、他人をダマし利用し、罠にはめ、目的を遂げようとする姿は恐ろしいながら痛快でもある。
こういう人気女優に近づき、罠にはめていって自分が役を勝ちとろうとするパターンは漫画「ガラスの仮面」の乙部のりえというキャラクターを思い出したが、この映画の方がずっと古いのであのエピソードはこの映画からヒントを得たのかも?
もっとも「ガラスの仮面」のエピソードではこういう謀略家は敗北に追い込まれるが、この映画ではイヴ自身の持つミステリアスさや次はどういう方法で目的に近づくのかという犯罪思考的というかクライム・サスペンス要素の面白さがあるし、「悪女」を魅力的に描いた作品でもあるので昔の映画に良くあるような「勧善懲悪」にまとめていない所が良い。
イヴがどこから嘘をついていたのか、どこからが計画のうちだったのかというのを考えるのも面白かったし、イヴの存在によって波乱が起こってしまう人間関係の変化や登場人物たちの心理描写なども細かく描かれており、じっくり見入ってしまった。
そして「かって追う者だったものがいずれ追われる立場になる」という事を暗示させるラストやそのラストからかってマーゴ自身もイヴのような方法を使ってのしあがってきたのではないかという想像も膨らんだりで登場人物たちのたどってきた流れや背景、関係性を考えるのも面白い。
私はこれまであんまりクラッシックな映画は見ていなかったが、この映画は今見ても十分な面白さがあったし、こういう古典的名作は機会があればまた見てみたいと思う。
演劇界で人気女優であるマーゴのもとを訪れたイヴというファンの女性。
イヴの身の上話の気の毒さからマーゴは彼女を養う事にするが、様々な事に対してあまりにも気が利き過ぎるイヴにマーゴは少し不安と疑念を抱きはじめる。
その不安はいずれ現実のものとなり始め、マーゴの代役をめぐって動き出したイヴは様々な策略をはりめぐらし・・・・といった内容。
一見清楚で気が利く控え目な女性が実は自らの野心の為、平気で嘘をつき、他人をダマし利用し、罠にはめ、目的を遂げようとする姿は恐ろしいながら痛快でもある。
こういう人気女優に近づき、罠にはめていって自分が役を勝ちとろうとするパターンは漫画「ガラスの仮面」の乙部のりえというキャラクターを思い出したが、この映画の方がずっと古いのであのエピソードはこの映画からヒントを得たのかも?
もっとも「ガラスの仮面」のエピソードではこういう謀略家は敗北に追い込まれるが、この映画ではイヴ自身の持つミステリアスさや次はどういう方法で目的に近づくのかという犯罪思考的というかクライム・サスペンス要素の面白さがあるし、「悪女」を魅力的に描いた作品でもあるので昔の映画に良くあるような「勧善懲悪」にまとめていない所が良い。
イヴがどこから嘘をついていたのか、どこからが計画のうちだったのかというのを考えるのも面白かったし、イヴの存在によって波乱が起こってしまう人間関係の変化や登場人物たちの心理描写なども細かく描かれており、じっくり見入ってしまった。
そして「かって追う者だったものがいずれ追われる立場になる」という事を暗示させるラストやそのラストからかってマーゴ自身もイヴのような方法を使ってのしあがってきたのではないかという想像も膨らんだりで登場人物たちのたどってきた流れや背景、関係性を考えるのも面白い。
私はこれまであんまりクラッシックな映画は見ていなかったが、この映画は今見ても十分な面白さがあったし、こういう古典的名作は機会があればまた見てみたいと思う。
by lucifuge
| 2007-12-07 20:43
| 映画/洋画