アイ・アム・レジェンド

リチャード・マシスンの原作をウィル・スミス主演で映画化した「アイ・アム・レジェンド｣を見た。
２００９年、癌が完治するという特効薬が開発されるが、それから３年後世界は滅び、たった一人残されたロバート・ネビルは日々何かに警戒し、あるウィルスの治療方法を研究しながら暮らしていた・・・・・といった内容。
最初予告編を見た時、一体どういう映画なのかと色々想像していたが、公開直前の新しい予告編ではどうやら残されたのは彼だけでなく「形を変えた人間だったもの｣のような存在もいるらしいし、見た感じの印象からすると｢ゾンビ映画？｣とも思っていたのだが、ゾンビの映画ではもっとも有名なロメロ版｢ゾンビ｣の原点である｢ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド｣はこのマシスン原作から大きな影響があるらしいし、どっちかというとウィルス感染で世界が滅びるという要素からは近々続編が公開される「２８日後・・・｣の方が世界観が近い気がする。
それにしても｢バイオハザード｣も含め、最近こういった世界滅亡モノの映画が多いのは何でだろう？
マシスンのこの原作の映画は今回で３度目らしいが、無人のニューヨークを鹿やライオンがうろついていたり滅びたニューヨークの再現が非常にうまく作られているし、たった一人残ってしまった人間が日々生きる虚しさや、それでも生きようとする辛さや強さなど、心理面が繊細に描かれているのもただのSF映画ではないドラマティックさがあって良い。
またウィルスによって変貌してしまった凶暴な人類(＝ダーク･シーカー）の造形はゾンビというよりはまるで日本の暗黒舞踏みたいな異様な風貌であったが、こういう白っぽい皮膚にスキンヘッドというデザインは最近のホラーでは｢ディセント｣や｢サイレント･ヒル」などでもあったしデザイン的に目新しさはなかったが、あの世界観でリアルにクリーチャーを考える場合は無難といったところかも。
それから一部宣伝でラストに「猿の惑星｣のような衝撃が隠されているとも聞いて期待していたのであるが、何がその｢衝撃｣なのか良くわからなかったし、別に普通に終わった感じもするのでその部分は物足りなかったが、映画全体としてはサスペンス度もドラマ度も高くわりとよく出来ているので面白かったと思う。



私はTOHOシネマズをよく利用してるのであるが、この映画館でやっているマイレージサービスというので（映画上映時間ごとにマイルが加算されるシステム）マイルが結構たまっていたので、今日そのマイルを１ヶ月フリーパス｣という特典に交換してもらった。
これで今日から１ヶ月間は映画をどんなけ見ても見放題なのでよっぽど興味ない作品以外は全部見まくる予定☆