2008年 01月 02日
チャプター27 |
「ジョン・レノン殺害事件」を題材にしたジャレッド・レト主演の映画「チャプター27」を見た。
1980年12月6日。ニューヨークのダコタ・ハウスに滞在していた世界的ミュージシャンであるジョン・レノンにサインを貰おうとハワイからやってきたマーク・チャップマンがいかにして8日夜にジョンを殺すまでにいたったかという3日間を描いた映画である。
殺人犯チャップマンの視点で何を考え、何故そうなったのかをリアルな心理描写で見せているが、従来の「いきすぎたファン」や「単なる狂人」という単純な結論ではなく凄く曖昧で意味不明な部分もありながら迷い、追い詰められた孤独な人間のひとつの姿としての悲劇を淡々と表現していた感じ。
レノンの曲に心酔し、サリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて」を自分の人生と重ねていたチャップマンは「ライ麦畑~」の主人公ホールデンと同じように凶行に走った。
それゆえ「チャプター27」とは26章からなる「ライ麦畑~」からラストに逸脱した行動をとったチャップマンを示すものらしい。
でも不可解だったのはチャップマンの頭の中で殺人を促す声の存在。
「声」については昔見たこの事件についてとりあげていた何かのテレビ番組で、当時反戦運動も行ない、政府に目をつけられていたレノンを暗殺するためCIAがチャップマンに催眠コントロールを仕掛けて殺害に至らせたという怪しい陰謀説があったが、あの声は催眠による暗示なのかそれとも「愛と平和」を主張するレノンが邪魔だった悪魔の声なのか・・・?
映画では基本的に精神不安定だったチャップマンの「思い込み的、衝動的」犯行でまとまっているが実際のチャップマンへのインタビューから書かれた本を原作にしているだけあって行動や言動に理解しがたいような何だかよくわからない部分も多かったしはっきりした真相は曖昧な感じという印象も受けた。
この映画に関してレノンの妻オノ・ヨーコは「こんな映画絶対認めない!」とかなり批判的な姿勢だったらしいが、そりゃ自分の愛する人を殺した奴の視点で描かれた映画なんか認めたくはないだろうな~。
ちなみにこの映画でレノン役をやった俳優が犯人マーク・デヴィッド・チャップマンと同じ名前のマーク・リンジー・チャップマンというのは何か不思議なような皮肉的であるような妙な偶然だった。
1980年12月6日。ニューヨークのダコタ・ハウスに滞在していた世界的ミュージシャンであるジョン・レノンにサインを貰おうとハワイからやってきたマーク・チャップマンがいかにして8日夜にジョンを殺すまでにいたったかという3日間を描いた映画である。
殺人犯チャップマンの視点で何を考え、何故そうなったのかをリアルな心理描写で見せているが、従来の「いきすぎたファン」や「単なる狂人」という単純な結論ではなく凄く曖昧で意味不明な部分もありながら迷い、追い詰められた孤独な人間のひとつの姿としての悲劇を淡々と表現していた感じ。
レノンの曲に心酔し、サリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて」を自分の人生と重ねていたチャップマンは「ライ麦畑~」の主人公ホールデンと同じように凶行に走った。
それゆえ「チャプター27」とは26章からなる「ライ麦畑~」からラストに逸脱した行動をとったチャップマンを示すものらしい。
でも不可解だったのはチャップマンの頭の中で殺人を促す声の存在。
「声」については昔見たこの事件についてとりあげていた何かのテレビ番組で、当時反戦運動も行ない、政府に目をつけられていたレノンを暗殺するためCIAがチャップマンに催眠コントロールを仕掛けて殺害に至らせたという怪しい陰謀説があったが、あの声は催眠による暗示なのかそれとも「愛と平和」を主張するレノンが邪魔だった悪魔の声なのか・・・?
映画では基本的に精神不安定だったチャップマンの「思い込み的、衝動的」犯行でまとまっているが実際のチャップマンへのインタビューから書かれた本を原作にしているだけあって行動や言動に理解しがたいような何だかよくわからない部分も多かったしはっきりした真相は曖昧な感じという印象も受けた。
この映画に関してレノンの妻オノ・ヨーコは「こんな映画絶対認めない!」とかなり批判的な姿勢だったらしいが、そりゃ自分の愛する人を殺した奴の視点で描かれた映画なんか認めたくはないだろうな~。
ちなみにこの映画でレノン役をやった俳優が犯人マーク・デヴィッド・チャップマンと同じ名前のマーク・リンジー・チャップマンというのは何か不思議なような皮肉的であるような妙な偶然だった。
by lucifuge
| 2008-01-02 21:20
| 映画/洋画