2008年 01月 23日
シルク |
「海の上のピアニスト」のアレッサンドロ・バリッコの「絹」を原作に「レッド・バイオリン」のフランソワ・ジラール監督が映画化した「シルク」を見た。
19世紀のフランス。軍人だったエルヴェは病気になった蚕の卵が原因で壊滅状態になった村の製糸工場を救うため、遥か遠くにある日本に蚕の卵を求め、妻エレーヌを残してて旅に出る。
当時は鎖国状態の日本で闇ルートを使い、何とか蚕の卵の取引先にたどりつくが、そこで闇取引の実力者である原十兵衛と謎めいたその妻に出会う。
そして無事に取引も終わって帰国し、村の製糸工場も救われたがエルヴェは日本で出会ったあの謎めいた女性に魅せられたままで幕末で危険な情勢になりつつある日本に再び向かってしまうが・・・・・・といったストーリー。
出演は主人公エルヴェ役に「完全犯罪クラブ」のマイケル・ピット、妻エレーヌ役に「パイレーツ・オブ・カリビアン」のキーラ・ナイトレイ、十兵衛役に役所広司、その妻役に芦名星、フランスにいる高級日本人娼婦マダム・ブランシェ役に中谷美紀と多彩。
史劇としても人間ドラマとしてもスケールの大きな設定ながら大波乱もなく落ち着いた内容と雰囲気でじっくり見せる感じの作品である。
でもそんな落ち着いた雰囲気ながらエロティックなシーンが部分部分に含まれていたり(といっても美しく撮られているのでいやらしい感じはしない)、フランスからユーラシアを渡って日本に至る美しい風景の描写など、まるで様々な絵画を見ているような幻想的印象を持った映像はとても良かった。
特に日本での人々や情景の描写は何か謎めいたような独特のミステリアスさがあったし、そこでの体験が主人公エルヴェに大きな影響を与えるというのに説得力がある「場所」としてうまく作られていたと思う。
まあ単純にドラマ部分だけ考えると出張に行った夫が出先で風俗接待を受けたり、取引先の奥さんに惹かれてしまってどうしよう・・・でも妻には言えない~みたいな、簡単に書くと三流週刊誌によくありそうなゴシップ話っぽいが(笑)、美しく撮られた映像からはそういう下世話の雰囲気は全く感じないし、ドラマ部分に関しても実は一見日本での出来事がエルヴェにとって重要なようで、彼が本当に求めていたのは誰なのか?という事や、ストーリー上ずっと脇にいてあまり登場しなかった妻エレーヌの意外な真実など後半の展開に驚かされたし、結構奥の深い作品だったと思う。
19世紀のフランス。軍人だったエルヴェは病気になった蚕の卵が原因で壊滅状態になった村の製糸工場を救うため、遥か遠くにある日本に蚕の卵を求め、妻エレーヌを残してて旅に出る。
当時は鎖国状態の日本で闇ルートを使い、何とか蚕の卵の取引先にたどりつくが、そこで闇取引の実力者である原十兵衛と謎めいたその妻に出会う。
そして無事に取引も終わって帰国し、村の製糸工場も救われたがエルヴェは日本で出会ったあの謎めいた女性に魅せられたままで幕末で危険な情勢になりつつある日本に再び向かってしまうが・・・・・・といったストーリー。
出演は主人公エルヴェ役に「完全犯罪クラブ」のマイケル・ピット、妻エレーヌ役に「パイレーツ・オブ・カリビアン」のキーラ・ナイトレイ、十兵衛役に役所広司、その妻役に芦名星、フランスにいる高級日本人娼婦マダム・ブランシェ役に中谷美紀と多彩。
史劇としても人間ドラマとしてもスケールの大きな設定ながら大波乱もなく落ち着いた内容と雰囲気でじっくり見せる感じの作品である。
でもそんな落ち着いた雰囲気ながらエロティックなシーンが部分部分に含まれていたり(といっても美しく撮られているのでいやらしい感じはしない)、フランスからユーラシアを渡って日本に至る美しい風景の描写など、まるで様々な絵画を見ているような幻想的印象を持った映像はとても良かった。
特に日本での人々や情景の描写は何か謎めいたような独特のミステリアスさがあったし、そこでの体験が主人公エルヴェに大きな影響を与えるというのに説得力がある「場所」としてうまく作られていたと思う。
まあ単純にドラマ部分だけ考えると出張に行った夫が出先で風俗接待を受けたり、取引先の奥さんに惹かれてしまってどうしよう・・・でも妻には言えない~みたいな、簡単に書くと三流週刊誌によくありそうなゴシップ話っぽいが(笑)、美しく撮られた映像からはそういう下世話の雰囲気は全く感じないし、ドラマ部分に関しても実は一見日本での出来事がエルヴェにとって重要なようで、彼が本当に求めていたのは誰なのか?という事や、ストーリー上ずっと脇にいてあまり登場しなかった妻エレーヌの意外な真実など後半の展開に驚かされたし、結構奥の深い作品だったと思う。
by lucifuge
| 2008-01-23 20:28
| 映画/洋画