2008年 02月 03日
流転の王妃 |
中国清朝のラストエンペラーとして知られ、その後満州国の皇帝となった愛新覚羅溥儀の弟である溥傑に嫁いだ日本人女性、愛新覚羅浩の自伝を原作とした1960年制作、京マチ子主演の大映映画「流転の王妃」が数週間前にKBS京都で放送されていたのを録画してあったので見てみた。
日本と中国の間に暗雲が漂う時代、日本と満州国の親善という名目の元、関東軍の思惑のために満州国皇帝の弟と政略結婚させられる事になった竜子は最初は皇帝の冷たい態度や異国での生活に戸惑いながらも夫の愛情に慰められ、妃としてしっかり生き、娘の英生も生まれる。
しかし、昭和20年敗戦色が濃くなった日本に対してソ連軍が参戦、竜子は英生を連れ命がけで逃げるが・・・・・といった内容。
脚色はされているが実際にあった話の重みはあるし、歴史の動乱の翻弄された一人の女性の生き様を京マチ子が波乱万丈ながら大人しい感じで演じているが、何かそれぞれのエピソードの描き方が浅い感じで大まかな印象だし、映画のテンポ的にも古いせいなのかいまいちドラマティックさが伝わらず物足りない感じ。
それにラストの英生の死に関しても話のまとめかたが唐突という強引な感じでもうちょっと映画の中でのエピソードとして重要な部分は掘り下げて描いて欲しかった気がする。
満州のシーンでのセットや装飾、衣装などは昔なりの豪華さや美しさがあって良かったが、時代をめぐるようなスケールの大きな設定のわりには映画全体がこじんまりして地味に思えた。
監督は女優の田中絹代だが、あまり監督は向いてない気がする。
最近は「SAYURI」とか「シルク」とか「上海の伯爵夫人」とか日本の要素を持つ洋画も多いので、もしもこの題材を「ラストエンペラー」のベルナルド・ベルトルッチ監督が撮っていたらどんな風に映像化するのか見てみたい気もするが、そんな感じでこの「流転の王妃」の話も改めて世界的規模で映画化されても面白いんじゃないかと思う。

日本と中国の間に暗雲が漂う時代、日本と満州国の親善という名目の元、関東軍の思惑のために満州国皇帝の弟と政略結婚させられる事になった竜子は最初は皇帝の冷たい態度や異国での生活に戸惑いながらも夫の愛情に慰められ、妃としてしっかり生き、娘の英生も生まれる。
しかし、昭和20年敗戦色が濃くなった日本に対してソ連軍が参戦、竜子は英生を連れ命がけで逃げるが・・・・・といった内容。
脚色はされているが実際にあった話の重みはあるし、歴史の動乱の翻弄された一人の女性の生き様を京マチ子が波乱万丈ながら大人しい感じで演じているが、何かそれぞれのエピソードの描き方が浅い感じで大まかな印象だし、映画のテンポ的にも古いせいなのかいまいちドラマティックさが伝わらず物足りない感じ。
それにラストの英生の死に関しても話のまとめかたが唐突という強引な感じでもうちょっと映画の中でのエピソードとして重要な部分は掘り下げて描いて欲しかった気がする。
満州のシーンでのセットや装飾、衣装などは昔なりの豪華さや美しさがあって良かったが、時代をめぐるようなスケールの大きな設定のわりには映画全体がこじんまりして地味に思えた。
監督は女優の田中絹代だが、あまり監督は向いてない気がする。
最近は「SAYURI」とか「シルク」とか「上海の伯爵夫人」とか日本の要素を持つ洋画も多いので、もしもこの題材を「ラストエンペラー」のベルナルド・ベルトルッチ監督が撮っていたらどんな風に映像化するのか見てみたい気もするが、そんな感じでこの「流転の王妃」の話も改めて世界的規模で映画化されても面白いんじゃないかと思う。

by lucifuge
| 2008-02-03 16:39
| 映画/邦画