ピューと吹くジャガー THE MOVIE |
ミュージシャンを目指す清彦はオーディションに落ちまくった結果、怪しい芸能人養成所に入る事になるが、何故か「ふえ科」に入学させられ、そこでふえ科の講師である変な男ジャガー・ジュン市に出会う事になる。
そこから清彦はピヨ彦よばわりされたり、ふえ科の他の仲間ハマーや高菜と共にワケのわからない授業を受けていたが、ある日大金がないとふえ科がなくなる事を知らされ、ふえ科の存亡をかけて強盗を計画し・・・・といったストーリー。
とにかくオープニングから独特の変な世界が展開されていてマニアックな「珍笛」の設定や映画のキーポイントとなる世界最高の珍笛「ルイ14世の長鼻」、世界中の珍楽器を収集している性別不明な男キングダム公平や何故かジャガーに影響を受けおかしな方向に進んでしまう人気ヴィジュアル系バンド「ジュライ」、宗教勧誘するオバサン、ハマーの過去が忍者だったりハミィとよばれる謎のロボットが登場したりワケわからんながらアホな設定の作りこみがしっかりされているのが面白い☆
また強盗計画のプランを説明するのに「蛙男商会」のチープなアニメーションが使われてたりマニアックな要素の使い方をしているのも好きだし、昔のおバカ映画といえば「ビッグマグナム黒岩先生」とか制作側は結構真面目に作ってるつもりがおかしなものに出来上がってしまった状態のおバカさでではなく最初からしっかり計算されて細かく作られ、突然ミュージカル風のダンスシーンになったり、遊びの部分もいっぱいある楽しくユルいおバカ映画に仕上がっていたと思う。
またキャスティングはジャガー役に要潤、ピヨ彦役に大村学というコンビがうまくボケとツッコミの笑いを生み出しているし、ハマー役のおぎやはぎ小木は素で演じてるみたいな妙な存在感が良かった。
それからハマーの先輩である影千代役を板尾創路、殺し屋グリとグラにデンジャラスの安田と元猿岩石の有吉と芸人が色々出てるのもお笑い好きには嬉しいし、あまり期待してなかったながら意外に楽しめる作品だった。