2008年 02月 22日
デイ・ウォッチ |
2004年に作られたロシアのダーク・ファンタジー映画「ナイト・ウォッチ」の続編「デイ・ウォッチ」を見た。
遥か昔から存在してきた吸血鬼や人狼、魔女、超能力者などを全て「人類の異種」と設定し、その異種たちが光と闇の勢力に分かれて戦争してきたが、今を遡る事千年前に休戦協定が結ばれ、闇の側を監視する光の連中を「ナイト・ウォッチ」、そして光の側を監視する闇の連中を「デイ・ウォッチ」としてお互いを監視し力の均衡を保っていたが、光の側のメンバーである超能力者アントンの息子イゴールが実は大いなる力を持つ存在であり、闇の勢力の陰謀のせいでその息子を奪われ、同時に光の側にも大いなる力を持った女性スヴェトラーナが登場し・・・・といった所で終わっていた第1作「ナイト・ウォッチ」だったが、今回はあらゆる過去を書き換える事が出来るという「運命のチョーク」の存在をキーポイントにアントンと彼を愛するスヴェトラーナの関係、彼と息子イゴールとの関係や闇のメンバーである女ガリーナの殺害事件の犯人として疑われたアントンの危機、闇の王ザブロンが仕掛けるさらなる陰謀やザブロンの愛人であるはずのアリサが若いヴァンパイアに向ける恋心など複雑に絡んだ登場人物関係が面白いし、ハリウッド製の明るく優しいファンタジーと違ってドロドロした感情表現やアントンと光側の女性メンバーであるオリガが身体を入れ替わったり、動き回る蜘蛛の足がついた人形とかちょっと異様な発想がロシア独特のセンスを感じさせていて毒のある面白さがある。
世界観や人物関係の設定説明が既に1でされているので物語に入っていきやすかったし、ビルの壁を走る車や超能力による強力な破壊シーンなどハリウッドほど派手ではないながらVFX映像もそれなりにちゃんと作られていて映画としては1より面白かった気がする。
またパンキッシュでケバケバしい闇の側の連中のファッションとかへヴィロック系の音楽の使用などヴィジュアル的に私好みな構成にもなってたし、登場人物の風貌もいかにも格好良いとか美形という感じでもなくどこか薄汚れていたり奇妙な感じなのが人間社会にまぎれていそうなリアルさを感じさせて良かったと思う。
この映画のイメージを単純に他の映画に例えると「スター・ウォーズ」や「ロード・オブ・ザ・リング」的な設定と世界観の中に「Xメン」のようなキャラクターを交えてダークに調理した映画といった感じだが、ロシア独自のオリジナリティも十分に感じられる作品だった。
さらに今後このシリーズの最終作「トワイライト・ウォッチ」も作られるらしいが、光と闇の戦いはまだ決着してないものの、一応1と2の主人公的立場だったアントンの物語は決着がついてしまった感じだし、あのラストからどういう風に話を広げていくのかは興味深い。
遥か昔から存在してきた吸血鬼や人狼、魔女、超能力者などを全て「人類の異種」と設定し、その異種たちが光と闇の勢力に分かれて戦争してきたが、今を遡る事千年前に休戦協定が結ばれ、闇の側を監視する光の連中を「ナイト・ウォッチ」、そして光の側を監視する闇の連中を「デイ・ウォッチ」としてお互いを監視し力の均衡を保っていたが、光の側のメンバーである超能力者アントンの息子イゴールが実は大いなる力を持つ存在であり、闇の勢力の陰謀のせいでその息子を奪われ、同時に光の側にも大いなる力を持った女性スヴェトラーナが登場し・・・・といった所で終わっていた第1作「ナイト・ウォッチ」だったが、今回はあらゆる過去を書き換える事が出来るという「運命のチョーク」の存在をキーポイントにアントンと彼を愛するスヴェトラーナの関係、彼と息子イゴールとの関係や闇のメンバーである女ガリーナの殺害事件の犯人として疑われたアントンの危機、闇の王ザブロンが仕掛けるさらなる陰謀やザブロンの愛人であるはずのアリサが若いヴァンパイアに向ける恋心など複雑に絡んだ登場人物関係が面白いし、ハリウッド製の明るく優しいファンタジーと違ってドロドロした感情表現やアントンと光側の女性メンバーであるオリガが身体を入れ替わったり、動き回る蜘蛛の足がついた人形とかちょっと異様な発想がロシア独特のセンスを感じさせていて毒のある面白さがある。
世界観や人物関係の設定説明が既に1でされているので物語に入っていきやすかったし、ビルの壁を走る車や超能力による強力な破壊シーンなどハリウッドほど派手ではないながらVFX映像もそれなりにちゃんと作られていて映画としては1より面白かった気がする。
またパンキッシュでケバケバしい闇の側の連中のファッションとかへヴィロック系の音楽の使用などヴィジュアル的に私好みな構成にもなってたし、登場人物の風貌もいかにも格好良いとか美形という感じでもなくどこか薄汚れていたり奇妙な感じなのが人間社会にまぎれていそうなリアルさを感じさせて良かったと思う。
この映画のイメージを単純に他の映画に例えると「スター・ウォーズ」や「ロード・オブ・ザ・リング」的な設定と世界観の中に「Xメン」のようなキャラクターを交えてダークに調理した映画といった感じだが、ロシア独自のオリジナリティも十分に感じられる作品だった。
さらに今後このシリーズの最終作「トワイライト・ウォッチ」も作られるらしいが、光と闇の戦いはまだ決着してないものの、一応1と2の主人公的立場だったアントンの物語は決着がついてしまった感じだし、あのラストからどういう風に話を広げていくのかは興味深い。
by lucifuge
| 2008-02-22 21:00
| 映画/洋画