2008年 03月 14日
バンテージ・ポイント |
デニス・クエイド主演のサスペンス・アクション映画「バンテージ・ポイント」を見た。
スペイン・サマランカのマヨール広場で国際テロ対策の首脳会議に出席するアメリカ大統領が群衆を前に挨拶をしようとした時、突如大統領は狙撃され、混乱の中しばらくして会場は爆発・・・・現場にいて大統領の警護にあたっていたシークレット・サービスのバーンズ、現場の中継をしていたテレビ・プロデューサーのレックス、サマランカ市長の警護に来ていた地元警察のエンリケ、偶然旅行中にこの場に居合わせ一部始終をビデオカメラで撮っていたハワード、標的にされたアシュトン大統領や陰謀に関わっている人物など様々な人物が登場し、それぞれの登場人物の側から見たこの事件を狙撃と爆破が起こった前後である同じ時間軸の中で繰り返し描くという一風変わった演出方法がとられているのは面白い。
この手法は清水崇監督の「呪怨」やオキサイド・パン監督の「テッセラクト」でも使われた手法であるが、この作品の方がより緊迫した状況設定といくつかの人物の影に隠されていた事件に関連する謎が後半見事につながっていって、「そうか、あのシーンは実はああいう真相があったのか」と思わせる展開はミステリーとしても存分に楽しめる。
テロから大統領の危機を守るというようなスリリングなストーリーはネタ的に「24」みたいな長編ドラマにも共通する感じだが、ああいう長編サスペンスの要素を無駄なく凝縮したような、それでいてダイジェストのようにも感じない1時間半の映画ながらずっと緊張感が持続する凄く考え込まれたシナリオで、主人公バーンズが過去にどういう事をしてきたとか、ハワードと家族の関係、エンリケと謎の女、テロ側メンバーがいかにして人員を従わせていたかなどキャラクター一人一人の設定がしっかり作られているのもストーリーに説得力を持たせていたと思う。
それからアメリカ大統領へのテロが焦点の話ながら舞台がスペインという設定も新鮮で、後半激しく展開するカーチェイスのシーンもどこかレトロで入り組んだ町を無茶苦茶に暴走するのはかなりの迫力だったしアクション映画としても凄い!
最初この映画の予告を見た時にはもっと映像的なデータが主体になって事件の謎が明かされていくようなハイテクなサスペンス映画なのかと思っていたが、確かに映像は重要な要素として登場するものの、どっちかというと体を張った戦いで解決に向かうような感じで思っていたのとは違ったながら色々な楽しみ方が出来る要素を持った秀逸な作品だった。
出演している俳優陣はかってスピルバーグ製作の「インナースペース」に主演した頃はスター扱いだったながらいつのまにか脇役とかB級作品が多いデニス・クエイドが主演というのが珍しいながら、彼のあんまりスターっぽくない所が逆にリアルな雰囲気を出していてピッタリだし、大統領役のウィリアム・ハートにレックス役のシガニー・ウィーバーに加え、スペイン勢からは後にトム・クルーズが「バニラスカイ」としてリメイクした「オープン・ユア・アイズ」で主演したエドゥアルド・ノリエガが重要な役で出ていたり、個性的ながら地味に豪華なキャストが集められていてマニアックな所も面白い。
サスペンス映画好きなら見て損はない1本だと思う☆

スペイン・サマランカのマヨール広場で国際テロ対策の首脳会議に出席するアメリカ大統領が群衆を前に挨拶をしようとした時、突如大統領は狙撃され、混乱の中しばらくして会場は爆発・・・・現場にいて大統領の警護にあたっていたシークレット・サービスのバーンズ、現場の中継をしていたテレビ・プロデューサーのレックス、サマランカ市長の警護に来ていた地元警察のエンリケ、偶然旅行中にこの場に居合わせ一部始終をビデオカメラで撮っていたハワード、標的にされたアシュトン大統領や陰謀に関わっている人物など様々な人物が登場し、それぞれの登場人物の側から見たこの事件を狙撃と爆破が起こった前後である同じ時間軸の中で繰り返し描くという一風変わった演出方法がとられているのは面白い。
この手法は清水崇監督の「呪怨」やオキサイド・パン監督の「テッセラクト」でも使われた手法であるが、この作品の方がより緊迫した状況設定といくつかの人物の影に隠されていた事件に関連する謎が後半見事につながっていって、「そうか、あのシーンは実はああいう真相があったのか」と思わせる展開はミステリーとしても存分に楽しめる。
テロから大統領の危機を守るというようなスリリングなストーリーはネタ的に「24」みたいな長編ドラマにも共通する感じだが、ああいう長編サスペンスの要素を無駄なく凝縮したような、それでいてダイジェストのようにも感じない1時間半の映画ながらずっと緊張感が持続する凄く考え込まれたシナリオで、主人公バーンズが過去にどういう事をしてきたとか、ハワードと家族の関係、エンリケと謎の女、テロ側メンバーがいかにして人員を従わせていたかなどキャラクター一人一人の設定がしっかり作られているのもストーリーに説得力を持たせていたと思う。
それからアメリカ大統領へのテロが焦点の話ながら舞台がスペインという設定も新鮮で、後半激しく展開するカーチェイスのシーンもどこかレトロで入り組んだ町を無茶苦茶に暴走するのはかなりの迫力だったしアクション映画としても凄い!
最初この映画の予告を見た時にはもっと映像的なデータが主体になって事件の謎が明かされていくようなハイテクなサスペンス映画なのかと思っていたが、確かに映像は重要な要素として登場するものの、どっちかというと体を張った戦いで解決に向かうような感じで思っていたのとは違ったながら色々な楽しみ方が出来る要素を持った秀逸な作品だった。
出演している俳優陣はかってスピルバーグ製作の「インナースペース」に主演した頃はスター扱いだったながらいつのまにか脇役とかB級作品が多いデニス・クエイドが主演というのが珍しいながら、彼のあんまりスターっぽくない所が逆にリアルな雰囲気を出していてピッタリだし、大統領役のウィリアム・ハートにレックス役のシガニー・ウィーバーに加え、スペイン勢からは後にトム・クルーズが「バニラスカイ」としてリメイクした「オープン・ユア・アイズ」で主演したエドゥアルド・ノリエガが重要な役で出ていたり、個性的ながら地味に豪華なキャストが集められていてマニアックな所も面白い。
サスペンス映画好きなら見て損はない1本だと思う☆

by lucifuge
| 2008-03-14 23:32
| 映画/洋画