ヒットマン |
あらゆる国の政府につながりを持つ「機関」は身寄りのない子供たちを集め、徹底した戦闘訓練をし、一流の殺し屋に仕立て上げる闇の組織であり、組織の殺し屋は全てスキンヘッドで後頭部にバーコードのタトゥーがあるという特徴を持つ。
組織の凄腕の殺し屋である「47」と呼ばれる男はロシアでベリコフという共産主義復活を目論む政治家の暗殺を依頼されるが、暗殺したはずのベリコフは生きており、組織の連絡員からは暗殺の目撃者であるニコという女性も消すよう彼に命じるが、この依頼に関して不穏なものを感じた47は命を狙われながらもニコを連れて逃亡する中、それを追うインターポールの刑事マイクやロシア秘密警察のユーリ捜査官たち・・・しかしインターポール側の捜査がロシア秘密警察に妨害されたりマイクも事件の裏に何か陰謀めいたものを感じはじめる。
そしてベリコフの再度暗殺と自分をハメた者を正体を暴くため47は様々な手を使って戦いを始めるが・・・といった内容。
世界をまたにかけたスパイや暗殺者といった謎の組織のメンバーの活躍を描いたアクション映画というと「007」や「トリプルX」を連想するが、この作品はイメージ的には主人公がスキンヘッドな事からトリプルXに近い感じ。
それからキャラクター的には任務中にすぐ女性と寝たりする軟派でダンディなボンドやトリプルXと違ってこの47はまるで修道士のような落ち着いたイメージだし何故か女性も苦手な感じでヒロインとはプラトニックな関係を続けていくのが他の類似作品と違う点であるが、キャラクターとしての奥深さがもうちょっと足らない印象でもあった。
銃をメインに刀や格闘術などアクションシーンはさすがに充実していたものの、物語の展開とか敵役のキャラの魅力、主人公を追うインターポールの刑事との関係性など要素の盛り込み方的にはまあまあ面白いながら、トリプルXの完成度に比べると物足りない感じだし、キャラ的に似たヴィジュアルのものを使うとどうしても比べてしまうので損な気もする。
それにしても「秘密の暗殺者」なキャラクターながらスキンヘッドにバーコードのタトゥーってどう考えても目立つだろう!ってリアルに考えたらツッコミたくなる特徴ありすぎな設定に加え、一緒に逃亡しているニコも目の下にドラゴンのタトゥーを入れていたり、何でこんな目立つ逃亡者たちをロシア秘密警察はすぐ見つけられないのかとかオカシイとこいっぱいなのも別の意味で面白かったが・・・作品全体としては組織の事とか47の詳しい生い立ちなどいまいちハッキリ描かれていないまま終わってしまったので、また続編でも作ろうという狙いなのかも?