2008年 05月 02日
紀元前1万年 |
「インデペンデンス・デイ」や「デイ・アフター・トゥモロー」などスケールの大きな作品で知られるローランド・エメリッヒ監督の新作「紀元前1万年」を見た。
四大文明以前の遥かなる昔、山奥に住むヤガル族の人々は巫女がしたある「予言」によって激動の運命を歩む事になる・・・・巫女に育てられた「青い目」を持つ少女エバレットと新たな戦士に関するその予言はエバレットを愛する若きハンターであるデレーにも関わり、ある日村が「四本足の悪魔」に乗った賊に襲撃され、エバレットを含む多くの村人が拉致された事からデレーたちはエバレットや村人を救うため賊の追跡を開始するが・・・・といったストーリー。
追跡の旅の中で本当の勇者ではなかったデレーが成長し、強くなっていく姿や同じく賊に家族を奪われた他部族の戦士たちとの出会いと友情、そして賊の行き先にあった巨大な帝国の存在などストーリーとしては単純でわかりやすく、何か以前見た「アポカリプト」と似たような話という印象だったが、アポカリプトのような暴力の残酷さや生々しい人間の激しさや感情を表現したような強烈さはなく、全編マヤ語だったアポカリプトに対してヤガル族全員が当たり前のように英語で話すこの作品にはリアリティはない。
まあ予言や獣との交流など神話的要素を前面に出しているのでリアルに考えるよりは歴史的要素を持ったファンタジーというとらえ方の方が自然かも。
そういう感じで英雄物語の王道をいくようなストーリーと愛や友情などベタな感じの描き方なので人間ドラマとしては大した深みはないが、この映画に関してはとりあえずは映像が凄い!
今は絶滅してしまったマンモスやサーベルタイガー、恐鳥などがうまく映像として再現され、特にマンモスの群れにハンターたちが挑むシーンや高い草の中で人を襲う恐鳥の姿はかなりな迫力!
最初予告を見た時目や身体の一部だけ映っていたこの恐鳥の映像を「ジュラシックパーク」にも登場したヴェラキラプトルだと思っていたので、実は1万年前にまだ恐竜は存在していた?という展開?とかでもっと色々な生物が登場するのかと思ったが、まさか鳥だと思わなかったし私の趣味的にはもっと古代生物を見せて欲しかった感じもする。
また映像の見所としては古代生物だけでなく、クライマックスシーンに登場する巨大ピラミッドやそこにいる大量の人々の映像はまさにスペクタクルという感じだし、ローランド・エメリッヒ監督はこういうド派手でスケールの大きな映画を撮らせたらさすがにウマイ!
ただ帝国を支配する「空から来た」とか「沈んだ大陸から来た」ともいわれる「神」の存在がかなりあっけなかったのや、ラストのエバレットに対する奇跡などちょっと都合よくまとめ過ぎな感じもするし、大きい話だけあって細かい部分まであまり気が配られてない大味な作りになってたような印象もある。
そうは言っても劇場で見て単純に別世界を楽しませてくれる娯楽作品としては十分な出来だったと思う。

四大文明以前の遥かなる昔、山奥に住むヤガル族の人々は巫女がしたある「予言」によって激動の運命を歩む事になる・・・・巫女に育てられた「青い目」を持つ少女エバレットと新たな戦士に関するその予言はエバレットを愛する若きハンターであるデレーにも関わり、ある日村が「四本足の悪魔」に乗った賊に襲撃され、エバレットを含む多くの村人が拉致された事からデレーたちはエバレットや村人を救うため賊の追跡を開始するが・・・・といったストーリー。
追跡の旅の中で本当の勇者ではなかったデレーが成長し、強くなっていく姿や同じく賊に家族を奪われた他部族の戦士たちとの出会いと友情、そして賊の行き先にあった巨大な帝国の存在などストーリーとしては単純でわかりやすく、何か以前見た「アポカリプト」と似たような話という印象だったが、アポカリプトのような暴力の残酷さや生々しい人間の激しさや感情を表現したような強烈さはなく、全編マヤ語だったアポカリプトに対してヤガル族全員が当たり前のように英語で話すこの作品にはリアリティはない。
まあ予言や獣との交流など神話的要素を前面に出しているのでリアルに考えるよりは歴史的要素を持ったファンタジーというとらえ方の方が自然かも。
そういう感じで英雄物語の王道をいくようなストーリーと愛や友情などベタな感じの描き方なので人間ドラマとしては大した深みはないが、この映画に関してはとりあえずは映像が凄い!
今は絶滅してしまったマンモスやサーベルタイガー、恐鳥などがうまく映像として再現され、特にマンモスの群れにハンターたちが挑むシーンや高い草の中で人を襲う恐鳥の姿はかなりな迫力!
最初予告を見た時目や身体の一部だけ映っていたこの恐鳥の映像を「ジュラシックパーク」にも登場したヴェラキラプトルだと思っていたので、実は1万年前にまだ恐竜は存在していた?という展開?とかでもっと色々な生物が登場するのかと思ったが、まさか鳥だと思わなかったし私の趣味的にはもっと古代生物を見せて欲しかった感じもする。
また映像の見所としては古代生物だけでなく、クライマックスシーンに登場する巨大ピラミッドやそこにいる大量の人々の映像はまさにスペクタクルという感じだし、ローランド・エメリッヒ監督はこういうド派手でスケールの大きな映画を撮らせたらさすがにウマイ!
ただ帝国を支配する「空から来た」とか「沈んだ大陸から来た」ともいわれる「神」の存在がかなりあっけなかったのや、ラストのエバレットに対する奇跡などちょっと都合よくまとめ過ぎな感じもするし、大きい話だけあって細かい部分まであまり気が配られてない大味な作りになってたような印象もある。
そうは言っても劇場で見て単純に別世界を楽しませてくれる娯楽作品としては十分な出来だったと思う。

by lucifuge
| 2008-05-02 21:40
| 映画/洋画