ネットの超怖い話DVD 冬の怨霊編 |
まずメインとなるDVDの内容としては「呪われた三角の家」や「軍艦島」のレポート、「ゲシュタルト崩壊」とよばれるナチスの洗脳実験を実際にやってみたものとか、普段日常に流通している食品を科学的に作ってみるという「ケミカルクッキング」、他世界中から集めた短編の奇妙な映像をいくつかという感じ。
愛知にあるという三角の家は何か霊らしきものが映ってたり、軍艦島でも何か変な物が映ってるが、レポート的にはよくある心霊番組と似たり寄ったりながら、廃墟自体の持つ異様な雰囲気とかはさすが軍艦島は怖くて迫力がある。
またゲシュタルト崩壊の実験についてはどっかの知らんようなアイドルゆうこりん(小倉優子ではない)を使って実験を行なわせ自我がどんどん崩壊していく様子を撮った衝撃の映像であるが、印象としてちょっとヤラセ映像っぽい感じもある・・・・それからケミカルクッキングであるが、色んな薬品を混ぜて冷めてももちもちなパンケーキや塩酸で皮をむくという缶詰めのみかん、薬品だらけの化合物であるコーラなど見ていて食べる気なくすような恐ろしい映像・・・実際に中国ではマジに危険でもはや食品ですらない「硫酸ハチミツ」なるものも出回ってるらしいし「食」に対する認識をもっと改めるべきかもしれないと思ってしまった。
まあそんな事いちいち気にしだしたらキリがないのである程度注意するくらいであるが。
短編映像の方はどっかで見たようなものが多かったので新鮮味はなかったが、その中にあった巨大カタツムリ映像はナメクジ嫌いな私としては結構気持ち悪かった・・・。
本の方はDVDに対する補足説明をメインに色んな怪奇映像や画像についてやネットにまつわる怖い話などが色々載っていたが「呪われた絵」系の画像に対しての説明はあまりにもいい加減でヒドイ感じ。
例えばフリーダ・カーロの作品が実際に起こった殺人現場を元に描かれただの、心臓を抉り出された女性の呪いの絵だの、妊娠した人を呪う絵だの無茶苦茶だし、マーク・ライデンやゴヤ、ジョン・エヴァレット・ミレーの絵なども適当に不気味な説明が付け加えられていてちょっとどうかと思う感じ。
絵本来の情報は別にしてネットで囁かれている噂を紹介したかったのかもしれないが、それなら本来の正しい情報も一緒に載せて何故その作品からそういう怪奇話が生まれたのかを考察したり、適当に不気味な画像を載せてそれで終わりというのではなく、もっと深い部分まで調査してほしかった思った。
絵以外にもネットで見た事がある気持ち悪い写真なども色々載っていたが、画像の量やジャンルの幅広さには前に読んだ「実録サイコ恐怖画像」の方がうまく出来ていた感じ。
画像はこういう感じでイマイチだったものの、記事としてはNHKの子供番組で昔流れていた歌や映像の中には意外に気持ち悪いものがあったというのや、「呼ばわり山」という神隠しの山伝説、女性シンガーCoccoがオーディションで鶏の頭を喰いちぎったという話、中学の宿泊学習のバスの中で集団過呼吸が起こったという事件と霊的なものの関係をレポートした「京都バスパニック事件」、心霊スポットとして有名な「犬鳴峠」でフザケて裸になり写真を撮ったある実話誌の記者が変死した話、昔「探偵ナイトスクープ」で「捜査打ち切り」となった大阪で「謎のビニール紐」が大量に結び付けられているという事件の話、ミクシィに関する怖い話などわりと興味を惹かれたり面白かったものもあり、絵画の話はマイナスながらDVDと併せてまあまあ楽しめた1冊。
これ以前に出た「ネットの超怖い話DVD」もあるらしいのでまた探してみたい。