復讐の女神たち

こないだの日曜深夜の放送されていた新津きよみ原作のサスペンスドラマ「復讐の女神たち」を録画してあったので見てみた。
結婚詐欺にあったキャリアウーマンの律子、結婚2年目ながら最近届いた夫の元恋人からのハガキに困惑する真砂海、離婚した翻訳家の恭子～という3人の女性をめぐる復讐の物語である。
夫の浮気が原因ながら離婚によってなかなか娘に会わせてもらえない恭子はかって娘からプレゼントされた大切な傘を元夫の再婚相手（浮気相手だった女）に嫌がらせで盗まれ､その傘をたまたま取り違えた律子、律子から再び恭子の元夫の再婚相手にわたり、それからあるアクシデントで真砂海にわたったり・・・と傘をめぐって女性たちの運命がつながり、交錯していく展開は好きな感じ。
母の家に出入りしている自称「便利屋」という怪しい男に警戒しする律子と母の過去のある秘密、夫の元恋人のサイコな恐怖に苦しみ、自らの父の事故死に関する暗い記憶を呼び覚まされる真砂海、元夫の再婚相手の執拗な嫌がらせに悩む恭子というそれぞれの背景設定を絡み合わせるのは面白かったものの、傘をめぐってもっと劇的に話が展開するのかと思いきや、要素の絡ませ方がそれぞれ浅くて大したつながりもなかったし、真砂海と恭子のつながりはあったものの、律子は間接的に傘には関わるが結局2人とは直接な関わりはなかったし、もうちょっとそれぞれのキャラクターの動かし方をうまく考えればもっと面白くなった感じもする。
ラストもそれぞれの人物が自分なりの復讐の形を始めようという感じの、よくあるパターンな終わらせ方で、前半の傘をめぐる何かを期待させるようなスリリングな展開がかなり良かっただけに残念。
でも真砂海の夫の元恋人の異常な感じとかリアルにイヤな感じの恭子の元夫の再婚相手の女のキャラクターはインパクトがあって面白かったが。