2008年 06月 06日
ランボー 最後の戦場 |
シルベスタ・スタローン主演のヒットシリーズの20年ぶりとなる第4作「ランボー 最後の戦場」を見た。
「ランボー」といえばベトナム帰還兵であるジョン・ランボーが保安官に不当な逮捕や虐待を受けるが、脱獄して森林地帯に逃げ込み警官たちに怒りの報復を開始する・・といった「たった一人で戦う孤独な戦士」のストーリーであり、1作目に関してはアクションの面白さだけでなくテーマや人間ドラマの深さもあってアクション映画史に残る名作だったと思う。
しかし続く「ランボー2」ではベトナムに捕らわれたままの米軍兵士の救出に一人で戦ったり、「ランボー3」ではアフガニスタンで3万人のソ連軍と戦ったりとだんだん人間離れしたヒーロー的存在になってしまって1作目の深みがなくなってしまった感じ。
復活した今回のストーリーではタイとミャンマーの国境付近で蛇取りやボート運搬をしながらひっそりと暮らしていたランボーにキリスト教支援団体のボランティアがやってきてミャンマーにあるキリスト教徒が多くて軍事政権から迫害を受けているカレン族の村を助けるために目的地までボートを乗せていってほしいと依頼する。
最初ランボーは反対するも、ボランティアの一人である女性サラの熱意に心を動かしボートに乗せるも、結局村で彼らはミャンマー軍に襲撃され捕らわれてしまい、数日後支援団体に雇われた5人の傭兵たちとともにランボーは救出に向かうが・・・といった内容。
何か見ていてのっけから爆弾で手足が吹っ飛んだり、容赦ない銃殺シーンとかかなりな残虐さで驚いたし、ミャンマー軍の蛮行もヒドイながら、いざランボーたちの戦いがはじまるとさらなる過激な戦闘シーンの連続で首が飛んだり腹が裂けたり、反撃するミャンマー軍もどこが敵で味方かわからんような所に砲弾飛ばしたり無茶苦茶な混乱状況の描写とか狂気の世界だし、ラジオ番組「アシッド映画館」で紹介していた時「ある意味“地獄の黙示録”」って言っていて、まさにその通りのジェノサイド(大虐殺)といった印象のかなり血みどろな映画になっている。
戦闘シーンの迫力に関しては「プライベートライアン」や「ブラックホークダウン」に負けないくらいの激しいリアル感があるかも?
それに「あれ?もう終わり?」というくらいに映画が短く感じたのでストーリー的な展開は少なく単純な感じなのだが、短く感じるという事は退屈せず画面に集中できる映画だったのだから、それは面白いという事だと思う。
キャラクターの表現に関しては、こんな悲惨な地域に武器も持たず、村に行くまでの間、海賊に遭遇し、ランボーの機転で海賊を殺害、助かった際にも「どんな場合でも人を殺すのはダメだ!」と偉そうに説教する綺麗事ばかりの甘っちょろいボランティア団体の連中が現実にミャンマー軍に襲撃されて捕まり、ある者は豚に喰わされたり(ハンニバルか!笑)、その後救出されるも逃亡中ミャンマー軍に見つかり殺されそうになる中、あれだけ偉そうに綺麗事を言っていた男がミャンマー軍人を殺したり、行く前は希望いっぱいだったサラは過酷な戦闘を見て泣き叫ぶばっかりだったり、こういった「綺麗事で世の中通ると思っている連中が本当の地獄をみる」という皮肉ともとれる展開はちょっとブラックな感じで好き。
ランボー自身のキャラクターもこれまでのスーパーヒーロー的な描き方と違ってダークで非情だし、殺戮シーンは楽しんでるようにも見えてしまって、ラストにどうしようもなく死体の山が転がる状態を見つめる瞳は戦う事の虚しさを表現してるようにも見えるが、「あ~あ、せっかく静かに暮らしてしたのに、また殺っちゃったよ~」みたいな表情にも見えたりで映画全体の残虐な雰囲気も併せてランボーが何かちょっとサイコ殺人鬼にも見えてきたり・・・(ランボーは接近戦では銃よりナイフを好んで使う所など)、そう考えるとある意味ホラー映画かも?(笑)
大体前作で3万のソ連軍と戦った奴が今回のミャンマー軍100人くらいどうって事ない気もするが・・・・。
見る前ははあんまり期待してなかったものの、見てみると意外に結構私好みでとんでもない内容だったし、今年見た映画の「衝撃の1本」に入る作品だと思う。

「ランボー」といえばベトナム帰還兵であるジョン・ランボーが保安官に不当な逮捕や虐待を受けるが、脱獄して森林地帯に逃げ込み警官たちに怒りの報復を開始する・・といった「たった一人で戦う孤独な戦士」のストーリーであり、1作目に関してはアクションの面白さだけでなくテーマや人間ドラマの深さもあってアクション映画史に残る名作だったと思う。
しかし続く「ランボー2」ではベトナムに捕らわれたままの米軍兵士の救出に一人で戦ったり、「ランボー3」ではアフガニスタンで3万人のソ連軍と戦ったりとだんだん人間離れしたヒーロー的存在になってしまって1作目の深みがなくなってしまった感じ。
復活した今回のストーリーではタイとミャンマーの国境付近で蛇取りやボート運搬をしながらひっそりと暮らしていたランボーにキリスト教支援団体のボランティアがやってきてミャンマーにあるキリスト教徒が多くて軍事政権から迫害を受けているカレン族の村を助けるために目的地までボートを乗せていってほしいと依頼する。
最初ランボーは反対するも、ボランティアの一人である女性サラの熱意に心を動かしボートに乗せるも、結局村で彼らはミャンマー軍に襲撃され捕らわれてしまい、数日後支援団体に雇われた5人の傭兵たちとともにランボーは救出に向かうが・・・といった内容。
何か見ていてのっけから爆弾で手足が吹っ飛んだり、容赦ない銃殺シーンとかかなりな残虐さで驚いたし、ミャンマー軍の蛮行もヒドイながら、いざランボーたちの戦いがはじまるとさらなる過激な戦闘シーンの連続で首が飛んだり腹が裂けたり、反撃するミャンマー軍もどこが敵で味方かわからんような所に砲弾飛ばしたり無茶苦茶な混乱状況の描写とか狂気の世界だし、ラジオ番組「アシッド映画館」で紹介していた時「ある意味“地獄の黙示録”」って言っていて、まさにその通りのジェノサイド(大虐殺)といった印象のかなり血みどろな映画になっている。
戦闘シーンの迫力に関しては「プライベートライアン」や「ブラックホークダウン」に負けないくらいの激しいリアル感があるかも?
それに「あれ?もう終わり?」というくらいに映画が短く感じたのでストーリー的な展開は少なく単純な感じなのだが、短く感じるという事は退屈せず画面に集中できる映画だったのだから、それは面白いという事だと思う。
キャラクターの表現に関しては、こんな悲惨な地域に武器も持たず、村に行くまでの間、海賊に遭遇し、ランボーの機転で海賊を殺害、助かった際にも「どんな場合でも人を殺すのはダメだ!」と偉そうに説教する綺麗事ばかりの甘っちょろいボランティア団体の連中が現実にミャンマー軍に襲撃されて捕まり、ある者は豚に喰わされたり(ハンニバルか!笑)、その後救出されるも逃亡中ミャンマー軍に見つかり殺されそうになる中、あれだけ偉そうに綺麗事を言っていた男がミャンマー軍人を殺したり、行く前は希望いっぱいだったサラは過酷な戦闘を見て泣き叫ぶばっかりだったり、こういった「綺麗事で世の中通ると思っている連中が本当の地獄をみる」という皮肉ともとれる展開はちょっとブラックな感じで好き。
ランボー自身のキャラクターもこれまでのスーパーヒーロー的な描き方と違ってダークで非情だし、殺戮シーンは楽しんでるようにも見えてしまって、ラストにどうしようもなく死体の山が転がる状態を見つめる瞳は戦う事の虚しさを表現してるようにも見えるが、「あ~あ、せっかく静かに暮らしてしたのに、また殺っちゃったよ~」みたいな表情にも見えたりで映画全体の残虐な雰囲気も併せてランボーが何かちょっとサイコ殺人鬼にも見えてきたり・・・(ランボーは接近戦では銃よりナイフを好んで使う所など)、そう考えるとある意味ホラー映画かも?(笑)
大体前作で3万のソ連軍と戦った奴が今回のミャンマー軍100人くらいどうって事ない気もするが・・・・。
見る前ははあんまり期待してなかったものの、見てみると意外に結構私好みでとんでもない内容だったし、今年見た映画の「衝撃の1本」に入る作品だと思う。

by lucifuge
| 2008-06-06 23:05
| ドラマ/洋画