ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛

C.J.ルイスの原作を基に2005年に映画化されたシリーズ第1弾「ナルニア国物語　第1章　ライオンと魔女」の続編となる「ナルニア国物語　第2章　カスピアン王子の角笛」を見た。
前回、ナルニアを支配していた白い魔女の勢力を打ち倒し、平和を取り戻した人間界からやってきた4人の兄弟たちは伝説の王となり再び元の世界へ戻っていったが、今回はそれから千年以上後のナルニアを舞台に人間の王国「テルマール」によって絶滅寸前まで追い込まれたナルニアの異種の民たち、テルマールの王子でありながら、王位を欲する叔父によって殺されそうになり､ナルニアの森に逃げ延びたカスピアン王子、カスピアンが恩師である博士から託された角笛によって再びナルニアに呼び戻された4人の兄弟たちといったキャラクターたちがつながり、ナルニア対テルマールの壮大な戦いが始まる・・・・といったストーリー。
前回の冒険で現実世界の生活に味気なさや違和感を感じる兄弟たち、戦いの主導をめぐっての長男ピーターとカスピアンの対立や、純粋な末妹ルーシーを信じない兄弟たちなど今回もナルニアの地で精神的に未熟だった兄弟たちが成長していく様が描かれているが、ちょっとやってる事が前回の繰り返しな印象もあったりで「それは前回の冒険で全然学んでない気が・・・」と思ったり（笑）
それから命がかかってる戦争の中でカスピアンも勝手な事しだしたり、そこでウダウダためらわず叔父の命を奪っておけばこんな犠牲やピンチにならなかったのに・・・・とツッコミたくなる場面もあったり、先日見た「ランボー」に比べると戦い方がユル過ぎる感じ。
またテルマールの指導者であるカスピアンの叔父ミラースは非情で側近たちも従うべきか悩む描写があったり、この設定は後にその側近たちがナルニア側に味方につくのか？と思いきや・・・裏切りがあるにせよ、まさかあんな展開にするとはちょっと驚いたが。
ナルニア軍が危機の中どう事態をひっくり返すかというクライマックスシーンのネタ的には正直「ロード・オブ・ザ・リング2」と全く同じ感じだったし、確かにナルニア世界を再現した映像とかミノタウロスやグリフォン、ネズミの騎士などクリ－チャ－たちの造形は凄くてそれなりに面白かったものの、最近見た「幻影師アイゼンハイム」や「アフタースクール」のような作り込まれた映画を見た後では話としてはちょっと物足らない大味な印象もする作品だった。
結局またこの兄弟たちはまた現実世界に戻ってくるのだが、また次回作になったら何も学んでなかったりして？（笑）