2008年 07月 10日
ミラクル7号 |
「少林サッカー」や「カンフー・ハッスル」を監督・主演したチャウ・シンチーの新作「ミラクル7号」を見た。
小学生のティッキーは建設現場で働く父ティーとともに貧しいながらも一生懸命日々を暮らしていたが、ティーは息子には最高の教育を受けさせたいと無理して金持ちの子女が集まるような名門校に通わせ、ティッキーはその貧しさから周囲の生徒や先生からからかわれ、いじめられる対象になっていた。
街では最近UFO目撃騒ぎがおきており、ティッキーの学校ではある日金持ちの子供ジョニーが自慢するロボット犬の玩具「ミラクル1号」を見た事から普段わがままを言わないティッキーもおもちゃ売り場でミラクル1号が欲しいとゴネはじめ、父と喧嘩してしまう・・・・父もティッキーに悪いと思ったのかゴミ捨て場から謎のゴムマリのような物体をオモチャとして拾ってくるものの、それは実は・・・・という感じのストーリー。
少林寺拳法、カンフーときたチャウ・シンチーが今度は何で来るのかと思いきや、どうやらシンチー版「E.T.」といった感じで少年と謎の宇宙からきた物体との交流によって生まれる奇跡や成長をコメディタッチで描くSF映画だった。
この映画の見所は何といってもティッキーによって「ミラクル7号」こと「ナナちゃん」と名付けられた謎の宇宙物体であるが、微妙に不気味でカワイイ造形は面白いし、表情の見せ方なんかも良くてこんなものが実際にいたら確かに楽しそうと思わせる魅力がある。
また、夢の中のシーンではこの7号がまるでドラえもんのような役割をしたり、金持ちで自慢ばかりするイジメッ子ジョニーのキャラクター設定なんかはまるでスネ夫だし、菓子を報酬にジョニーの用心棒をしているドラゴンはまるでジャイアンで、キャラの作り方に藤子・F・不二雄の影響が感じられたりもする。
チャウ・シンチーの映画の魅力はそのブッとんだギャグセンスや大げさな映像、キャラクターの面白さなどが挙げられるが、今回の作品に関してはキャラ作りにしても独特な嫌味を言う先生とか個性的な子供たちのキャラ、口は悪いが優しい工事現場の監督など、それなりに考えられていたが、「少林サッカー」や「カンフー・ハッスル」に比べると印象が薄い感じだし、ギャグにしてもそんなに笑えるわけでもない。
コメディ要素やギャグの入れ方なら前回見た「ホットファズ」の方が断然面白かったし!
ストーリーとしても単純で7号の奇跡の能力を考えたら後半の展開やオチは読めてしまったし、7号の力などなくてもその存在によってティッキーが周囲の人間関係や状況を変えていったり、自らも成長していくという、どっちかといえばハートウォームな感動ドラマを見せたかったのか、ちょっと中途半端な印象も受けて物足りなかった。
まあ配役としてティッキーやジョニー、ドラゴンのような少年役を実際は少女が演じていたり、ティッキーを恋する巨漢の女子小学生役をレスラーの男性が演じていたり意外性のある趣向が漫画的世界には合っていた気がするし、そういう面での面白さはあったと思う。
小学生のティッキーは建設現場で働く父ティーとともに貧しいながらも一生懸命日々を暮らしていたが、ティーは息子には最高の教育を受けさせたいと無理して金持ちの子女が集まるような名門校に通わせ、ティッキーはその貧しさから周囲の生徒や先生からからかわれ、いじめられる対象になっていた。
街では最近UFO目撃騒ぎがおきており、ティッキーの学校ではある日金持ちの子供ジョニーが自慢するロボット犬の玩具「ミラクル1号」を見た事から普段わがままを言わないティッキーもおもちゃ売り場でミラクル1号が欲しいとゴネはじめ、父と喧嘩してしまう・・・・父もティッキーに悪いと思ったのかゴミ捨て場から謎のゴムマリのような物体をオモチャとして拾ってくるものの、それは実は・・・・という感じのストーリー。
少林寺拳法、カンフーときたチャウ・シンチーが今度は何で来るのかと思いきや、どうやらシンチー版「E.T.」といった感じで少年と謎の宇宙からきた物体との交流によって生まれる奇跡や成長をコメディタッチで描くSF映画だった。
この映画の見所は何といってもティッキーによって「ミラクル7号」こと「ナナちゃん」と名付けられた謎の宇宙物体であるが、微妙に不気味でカワイイ造形は面白いし、表情の見せ方なんかも良くてこんなものが実際にいたら確かに楽しそうと思わせる魅力がある。
また、夢の中のシーンではこの7号がまるでドラえもんのような役割をしたり、金持ちで自慢ばかりするイジメッ子ジョニーのキャラクター設定なんかはまるでスネ夫だし、菓子を報酬にジョニーの用心棒をしているドラゴンはまるでジャイアンで、キャラの作り方に藤子・F・不二雄の影響が感じられたりもする。
チャウ・シンチーの映画の魅力はそのブッとんだギャグセンスや大げさな映像、キャラクターの面白さなどが挙げられるが、今回の作品に関してはキャラ作りにしても独特な嫌味を言う先生とか個性的な子供たちのキャラ、口は悪いが優しい工事現場の監督など、それなりに考えられていたが、「少林サッカー」や「カンフー・ハッスル」に比べると印象が薄い感じだし、ギャグにしてもそんなに笑えるわけでもない。
コメディ要素やギャグの入れ方なら前回見た「ホットファズ」の方が断然面白かったし!
ストーリーとしても単純で7号の奇跡の能力を考えたら後半の展開やオチは読めてしまったし、7号の力などなくてもその存在によってティッキーが周囲の人間関係や状況を変えていったり、自らも成長していくという、どっちかといえばハートウォームな感動ドラマを見せたかったのか、ちょっと中途半端な印象も受けて物足りなかった。
まあ配役としてティッキーやジョニー、ドラゴンのような少年役を実際は少女が演じていたり、ティッキーを恋する巨漢の女子小学生役をレスラーの男性が演じていたり意外性のある趣向が漫画的世界には合っていた気がするし、そういう面での面白さはあったと思う。
by lucifuge
| 2008-07-10 22:37
| 映画/アジア映画