2008年 08月 02日
ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌 |
去年公開された実写版「ゲゲゲの鬼太郎」の続編「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」を見た。
「ゲゲゲの鬼太郎」といえば妖怪たちを主人公にした水木しげる原作の漫画であり、これまで何度もアニメ化されたり実写ドラマ版などもあったが、去年初の映画としての実写版が作られ期待して見に行ったものの、妖怪たちを演じた俳優なんかのキャラクター付けなんかは面白かったが肝心のストーリーはイマイチだったり、妖怪と人間との関係性の描き方なんかも物足りなくて正直期待外れな作品だった。
今回のストーリーとしては謎の「かごめ歌」を歌う悪霊によって魂を3日後に奪われる事になってしまった少女楓は偶然知り合った鬼太郎やねずみ男など妖怪仲間に助けられ、命を狙う悪霊を封印するために必要な古に五つの楽器を集めようとする・・・しかしその過程で様々な妖怪が邪魔をし、その背後には人間を憎む妖怪総大将・ぬらりひょんの影があった・・・・・というような内容。
この作品の鬼太郎はアニメ版みたいに全身全霊人間の味方というわけでもなく、最初のシーンでは人間を助けることに対して多少疑問があったりする部分は良いし、鬼太郎には全くの正義の味方というよりかは少しダークな部分を感じさせる方が合ってる感じがする。
今放送中の新しいアニメ版は一応見ているのだが、以前西洋妖怪である「メデューサ」が登場した回ではメデューサは相手の邪気を吸い取り自らの力にするという能力で鬼太郎の邪気を吸い取ろうとしたら「何?こいつには邪悪な心が全くないのか・・・」なんて展開になって、まるで鬼太郎が完璧に純粋な存在みたいに描かれていたが、見ていて「それはおかしい!」とツッコミたくなってしまった。
本来の鬼太郎は「墓場鬼太郎」で描かれたようにねずみ男とどっこいどっこいな小悪党だし、人間のルールなんて全く無視するような恐ろしい奴でやはり妖怪であるからにはそういう人間の理解出来ないダークな部分は欲しいし、今回の実写版は基本的には人間の味方ながら多少そういう暗い面も感じさせる部分があったのはキャラクターとして評価出来そう。
ただ、水木しげる自身がウエンツ瑛士演じる鬼太郎を見て「あれは77点」と評価したそうだが、確かに原作の鬼太郎というのはもっと醜く不気味なものだし、ウエンツだと顔が整い過ぎな気もするが、リアルに鬼太郎のイメージそのままな俳優がやったら怖すぎて映画がヒットしにくい気もする(笑)
他のキャラクターとしては大泉洋演じるねずみ男や田中麗奈演じる猫娘、室井滋演じる砂かけ婆、間寛平演じる子なき爺など主要妖怪キャラクターに加え、今回登場する緒形拳演じるぬらりひょんや物語のキーワードとなる寺島しのぶ演じる濡れ女、佐野史郎演じるぬらりひょんの仲間の蛇骨婆韓国人俳優ソ・ジソブ演じる夜叉など敵妖怪、そして中川翔子演じる妖怪図書館司書の文車妖妃とかブラザートムとほしのあきが演じる竹切り狸夫婦、次長課長・河本演じる古楽器のひとつ琵琶牧々おバカタレント上地雄輔演じるさとりなどゲストが演じる少しだけ登場する妖怪たちも面白い。
またぬりかべの声を伊集院光、一反もめんの声を柳沢慎吾が演じ、一反もめんは「あばよ」とか言ったり小ネタもちょっと笑わせてくれる。
小ネタといえば寛平演じる子なき爺も「かい~の」と言ってたり遊びの部分が多いのも楽しめるし、佐野史郎演じる蛇骨婆のキャラはまるで志村けんが演じるバアさんコントの老婆のようでかなり珍妙であり、砂かけ婆とのババア対決もある意味強烈!
砂かけ婆といえばバアさんだからって垂れ乳ネタのコントもあったし・・・・・
しかしそういったギャグばかりでもなく悪霊の封印に隠された千年前の人間と妖怪の悲恋物語とか、現在における鬼太郎と楓の関係を絡めて人間と妖怪の関係性を考えようとしたり、鬼太郎の先祖が滅んだ理由など鬼太郎自身の心の葛藤とか人間である楓の妖怪に対する心の変化などラブストーリー、ドラマ面もちゃんと描けていたし、メインの見せ場である妖怪の造形とかバトルシーンもそれなりに面白く描けていて、特にクライマックスに登場する「がしゃどくろ」はなかなか迫力があったし、アクションシーンでは夜叉と鬼太郎の戦いはまるで韓国ドラマ「チェオクの剣」みたいなスマートで激しいイメージだったり娯楽の部分も充実していて、前回の鬼太郎映画はダメだったが、今回のは色んな面で楽しめるレベルになっていたと思う。
この分だと3作目も作られそうだが、パンフのインタビューにあったように水木しげるも出演するんだろうか・・・?
既に水木しげるは劇場版鬼太郎以前に「妖怪大戦争」にも妖怪役でちょっとだけ出ていたし、「ベストハウス図鑑」の妖怪ベスト3を紹介するVTRでは収録中に寝るというマイペースで驚かせてくれて、番組内では水木自身を妖怪扱いしていたが、確かに彼は既に妖怪の域にある気もするし、そんな偉大な水木しげるが3作目に出るというなら一体どんな役をするのか楽しみでもある。
「ゲゲゲの鬼太郎」といえば妖怪たちを主人公にした水木しげる原作の漫画であり、これまで何度もアニメ化されたり実写ドラマ版などもあったが、去年初の映画としての実写版が作られ期待して見に行ったものの、妖怪たちを演じた俳優なんかのキャラクター付けなんかは面白かったが肝心のストーリーはイマイチだったり、妖怪と人間との関係性の描き方なんかも物足りなくて正直期待外れな作品だった。
今回のストーリーとしては謎の「かごめ歌」を歌う悪霊によって魂を3日後に奪われる事になってしまった少女楓は偶然知り合った鬼太郎やねずみ男など妖怪仲間に助けられ、命を狙う悪霊を封印するために必要な古に五つの楽器を集めようとする・・・しかしその過程で様々な妖怪が邪魔をし、その背後には人間を憎む妖怪総大将・ぬらりひょんの影があった・・・・・というような内容。
この作品の鬼太郎はアニメ版みたいに全身全霊人間の味方というわけでもなく、最初のシーンでは人間を助けることに対して多少疑問があったりする部分は良いし、鬼太郎には全くの正義の味方というよりかは少しダークな部分を感じさせる方が合ってる感じがする。
今放送中の新しいアニメ版は一応見ているのだが、以前西洋妖怪である「メデューサ」が登場した回ではメデューサは相手の邪気を吸い取り自らの力にするという能力で鬼太郎の邪気を吸い取ろうとしたら「何?こいつには邪悪な心が全くないのか・・・」なんて展開になって、まるで鬼太郎が完璧に純粋な存在みたいに描かれていたが、見ていて「それはおかしい!」とツッコミたくなってしまった。
本来の鬼太郎は「墓場鬼太郎」で描かれたようにねずみ男とどっこいどっこいな小悪党だし、人間のルールなんて全く無視するような恐ろしい奴でやはり妖怪であるからにはそういう人間の理解出来ないダークな部分は欲しいし、今回の実写版は基本的には人間の味方ながら多少そういう暗い面も感じさせる部分があったのはキャラクターとして評価出来そう。
ただ、水木しげる自身がウエンツ瑛士演じる鬼太郎を見て「あれは77点」と評価したそうだが、確かに原作の鬼太郎というのはもっと醜く不気味なものだし、ウエンツだと顔が整い過ぎな気もするが、リアルに鬼太郎のイメージそのままな俳優がやったら怖すぎて映画がヒットしにくい気もする(笑)
他のキャラクターとしては大泉洋演じるねずみ男や田中麗奈演じる猫娘、室井滋演じる砂かけ婆、間寛平演じる子なき爺など主要妖怪キャラクターに加え、今回登場する緒形拳演じるぬらりひょんや物語のキーワードとなる寺島しのぶ演じる濡れ女、佐野史郎演じるぬらりひょんの仲間の蛇骨婆韓国人俳優ソ・ジソブ演じる夜叉など敵妖怪、そして中川翔子演じる妖怪図書館司書の文車妖妃とかブラザートムとほしのあきが演じる竹切り狸夫婦、次長課長・河本演じる古楽器のひとつ琵琶牧々おバカタレント上地雄輔演じるさとりなどゲストが演じる少しだけ登場する妖怪たちも面白い。
またぬりかべの声を伊集院光、一反もめんの声を柳沢慎吾が演じ、一反もめんは「あばよ」とか言ったり小ネタもちょっと笑わせてくれる。
小ネタといえば寛平演じる子なき爺も「かい~の」と言ってたり遊びの部分が多いのも楽しめるし、佐野史郎演じる蛇骨婆のキャラはまるで志村けんが演じるバアさんコントの老婆のようでかなり珍妙であり、砂かけ婆とのババア対決もある意味強烈!
砂かけ婆といえばバアさんだからって垂れ乳ネタのコントもあったし・・・・・
しかしそういったギャグばかりでもなく悪霊の封印に隠された千年前の人間と妖怪の悲恋物語とか、現在における鬼太郎と楓の関係を絡めて人間と妖怪の関係性を考えようとしたり、鬼太郎の先祖が滅んだ理由など鬼太郎自身の心の葛藤とか人間である楓の妖怪に対する心の変化などラブストーリー、ドラマ面もちゃんと描けていたし、メインの見せ場である妖怪の造形とかバトルシーンもそれなりに面白く描けていて、特にクライマックスに登場する「がしゃどくろ」はなかなか迫力があったし、アクションシーンでは夜叉と鬼太郎の戦いはまるで韓国ドラマ「チェオクの剣」みたいなスマートで激しいイメージだったり娯楽の部分も充実していて、前回の鬼太郎映画はダメだったが、今回のは色んな面で楽しめるレベルになっていたと思う。
この分だと3作目も作られそうだが、パンフのインタビューにあったように水木しげるも出演するんだろうか・・・?
既に水木しげるは劇場版鬼太郎以前に「妖怪大戦争」にも妖怪役でちょっとだけ出ていたし、「ベストハウス図鑑」の妖怪ベスト3を紹介するVTRでは収録中に寝るというマイペースで驚かせてくれて、番組内では水木自身を妖怪扱いしていたが、確かに彼は既に妖怪の域にある気もするし、そんな偉大な水木しげるが3作目に出るというなら一体どんな役をするのか楽しみでもある。
by lucifuge
| 2008-08-02 22:16
| 映画/邦画