2008年 08月 12日
納涼古本まつり 2008 |
京都・下鴨神社の糺の森で毎年この時期に行なわれている「納涼古本まつり」に行ってきた。
このイベントは30店以上の店が集まる大規模な古書即売会で私もほぼ毎年何か掘り出し物はないかと行ってるが、いろいろな店を巡りながら本を探すこと自体は楽しいながら夏に野外というのは暑いし蚊もいたりで、結構大変!
各古本屋の周囲で蚊取り線香の匂いが充満するという異様な雰囲気もありながら、その古本屋のお薦め所っぽい整理された本のコーナーに加え、結構グチャグチャに置かれたり積まれたりしている特価本のコーナーをほじくり返すのも面白かったり、同じく本を探しに来ているがどこか変なオッサンとか人間観察するのも楽しい。
口の臭いが最悪だったり加齢臭プンプンな異臭を放っているオッサンとか、何故か人が本を選んでいる所にわざわざ「ちょっとすんまちぇん(言葉遣いもなまってた)」と割り込んでくる(それもその本が並べられていた一角にいた人全部にいちいち割り込んでいた)ワケわからんオッサンとか・・・・ああいう種類の「変なおじさん」って人の集まる場所に行くと必ずいるのは何でだろう?
昔は漫画や映画のパンフなどがメインで探していたが、そういう系のものは今はもうある程度欲しいものは収集出来てきているので、最近は自分の絵の制作のアイデアや参考になりそうな面白い題材が載ってそうな本とか、創造の刺激になりそうな画集や写真集、収集としては幻想絵画系の画集などといった感じで探しているが、今回の収穫としては1984年に開催された「バルテュス」展の図録、荒俣宏が編著した画集「新編 妖精画廊」、イラスト画集「毛利彰 イラストレーション」、画集「空山基 原寸大作品集」、野波浩写真集「E-MODE」、「H.R.GIGER」のポスターブック、文藝春秋デラックス「現代の謎 神秘の世界」、映画本「メイキング・オブ・エイリアン3」といったところ。
今回はあんまり興味をそそるようなオカルト本とか悪魔本、犯罪系の本など葉見つからなかったが画集は結構収穫があった感じ。
でも全体的に昔に比べると何故か私好みな幻想系の本の値段が高くなっている気がするし、探していて欲しいと思った「金子國義」の画集も5000円近かったり、知らないようなエアブラシ系イラストレーターの画集など「何でこれが5000円?」と思うような値段のつけ方で、高い値段で買うなら今はネットでいくらでも買えるし、昔に比べるとこういう「古本まつり」ならではの宝を探し当てるような「掘り出し物」的商品に出会う楽しさがあまりなかった気がする。
買ったそれぞれの本を帰ってからパラパラっと見てみたが、「バルテュス」展図録はどこか人間が人間でないような奇妙なポーズや少女的エロティシズムを幻想的に表現していたりする彼の作風は面白いし、「妖精画廊」は妖精を題材とした数々の絵を紹介した画集であるが、掲載作家では特にハリー・クラークの作品が私好みでペン画としても大いに参考になりそう♪
また「毛利彰イラストレーション」は手塚治虫の「火の鳥」のハードカバー「豪華版」の表紙イラストでも知られる画家でもあるが、この人の様々な世界を描き分けるうまさとか、全く違う世界観を描きながらも画風の個性を失っていない所は凄いし、「空山基 原寸大作品集」の空山氏はメタリックとエロティシズムを融合したようなリアルでファンタスティックな作風で知られる画家であるが、バルテュスとは全く違うエロティシズムのアプローチは時には生々しくグロテスクに感じる。
「E-MODE」は女優の江角マキコの写真集で、私は江角のファンでも何でもないが、写真を撮ったのが「ABYSS」など幻想的作風で知られる野波浩氏であり、彼の作品は好きだしこの本の作品自体も幻想的なメイクや背景処理がなされた彼独特の世界が展開されているので面白く、普通の女優の写真集とは全く違う所が良い。
ギーガーのポスターブックは収録内容的には全部持っている画集と同じものだったが、ポスターとして飾れる形である事やギーガーの本を集めているというのもあって目新しさはないがコレクションのひとつとして購入しておいた。
「メイキング・オブ・エイリアン3」は映画「エイリアン3」の製作風景を集めた本であるが、ギーガーのイメージに最も近いといわれる3のエイリアンのモデル写真やイメージイラストが多く掲載されていたり、細部まではっきり映されているその異様な風貌は見ているだけでも楽しい☆
今回買った中で一番興味深いのは「文藝春秋デラックス 現代の謎 神秘の世界」であるが、グラビア部分のページに澁澤龍彦が選んだヨーロッパ魔術に関する絵画作品が載ってたり、星新一の「占い紀行」文、「地獄絵」の世界、雪男やネッシーなど「世界の七不思議」に関する記事とかオカルト本ではよく名前が出てくる中岡俊哉氏の心霊写真に関する記事、西洋占星術の解説、今東光や石原慎太郎、水木しげる、横尾忠則など著名人の怪奇体験話とか30年くらい前に出た雑誌ながら凄く濃い内容で面白そう!
これは内容的にも好みのものが多くてじっくり味わいたいし、値段が500円だったのを考えればかなりな掘り出し物だったかも♪
このイベントは30店以上の店が集まる大規模な古書即売会で私もほぼ毎年何か掘り出し物はないかと行ってるが、いろいろな店を巡りながら本を探すこと自体は楽しいながら夏に野外というのは暑いし蚊もいたりで、結構大変!
各古本屋の周囲で蚊取り線香の匂いが充満するという異様な雰囲気もありながら、その古本屋のお薦め所っぽい整理された本のコーナーに加え、結構グチャグチャに置かれたり積まれたりしている特価本のコーナーをほじくり返すのも面白かったり、同じく本を探しに来ているがどこか変なオッサンとか人間観察するのも楽しい。
口の臭いが最悪だったり加齢臭プンプンな異臭を放っているオッサンとか、何故か人が本を選んでいる所にわざわざ「ちょっとすんまちぇん(言葉遣いもなまってた)」と割り込んでくる(それもその本が並べられていた一角にいた人全部にいちいち割り込んでいた)ワケわからんオッサンとか・・・・ああいう種類の「変なおじさん」って人の集まる場所に行くと必ずいるのは何でだろう?
昔は漫画や映画のパンフなどがメインで探していたが、そういう系のものは今はもうある程度欲しいものは収集出来てきているので、最近は自分の絵の制作のアイデアや参考になりそうな面白い題材が載ってそうな本とか、創造の刺激になりそうな画集や写真集、収集としては幻想絵画系の画集などといった感じで探しているが、今回の収穫としては1984年に開催された「バルテュス」展の図録、荒俣宏が編著した画集「新編 妖精画廊」、イラスト画集「毛利彰 イラストレーション」、画集「空山基 原寸大作品集」、野波浩写真集「E-MODE」、「H.R.GIGER」のポスターブック、文藝春秋デラックス「現代の謎 神秘の世界」、映画本「メイキング・オブ・エイリアン3」といったところ。
今回はあんまり興味をそそるようなオカルト本とか悪魔本、犯罪系の本など葉見つからなかったが画集は結構収穫があった感じ。
でも全体的に昔に比べると何故か私好みな幻想系の本の値段が高くなっている気がするし、探していて欲しいと思った「金子國義」の画集も5000円近かったり、知らないようなエアブラシ系イラストレーターの画集など「何でこれが5000円?」と思うような値段のつけ方で、高い値段で買うなら今はネットでいくらでも買えるし、昔に比べるとこういう「古本まつり」ならではの宝を探し当てるような「掘り出し物」的商品に出会う楽しさがあまりなかった気がする。
買ったそれぞれの本を帰ってからパラパラっと見てみたが、「バルテュス」展図録はどこか人間が人間でないような奇妙なポーズや少女的エロティシズムを幻想的に表現していたりする彼の作風は面白いし、「妖精画廊」は妖精を題材とした数々の絵を紹介した画集であるが、掲載作家では特にハリー・クラークの作品が私好みでペン画としても大いに参考になりそう♪
また「毛利彰イラストレーション」は手塚治虫の「火の鳥」のハードカバー「豪華版」の表紙イラストでも知られる画家でもあるが、この人の様々な世界を描き分けるうまさとか、全く違う世界観を描きながらも画風の個性を失っていない所は凄いし、「空山基 原寸大作品集」の空山氏はメタリックとエロティシズムを融合したようなリアルでファンタスティックな作風で知られる画家であるが、バルテュスとは全く違うエロティシズムのアプローチは時には生々しくグロテスクに感じる。
「E-MODE」は女優の江角マキコの写真集で、私は江角のファンでも何でもないが、写真を撮ったのが「ABYSS」など幻想的作風で知られる野波浩氏であり、彼の作品は好きだしこの本の作品自体も幻想的なメイクや背景処理がなされた彼独特の世界が展開されているので面白く、普通の女優の写真集とは全く違う所が良い。
ギーガーのポスターブックは収録内容的には全部持っている画集と同じものだったが、ポスターとして飾れる形である事やギーガーの本を集めているというのもあって目新しさはないがコレクションのひとつとして購入しておいた。
「メイキング・オブ・エイリアン3」は映画「エイリアン3」の製作風景を集めた本であるが、ギーガーのイメージに最も近いといわれる3のエイリアンのモデル写真やイメージイラストが多く掲載されていたり、細部まではっきり映されているその異様な風貌は見ているだけでも楽しい☆
今回買った中で一番興味深いのは「文藝春秋デラックス 現代の謎 神秘の世界」であるが、グラビア部分のページに澁澤龍彦が選んだヨーロッパ魔術に関する絵画作品が載ってたり、星新一の「占い紀行」文、「地獄絵」の世界、雪男やネッシーなど「世界の七不思議」に関する記事とかオカルト本ではよく名前が出てくる中岡俊哉氏の心霊写真に関する記事、西洋占星術の解説、今東光や石原慎太郎、水木しげる、横尾忠則など著名人の怪奇体験話とか30年くらい前に出た雑誌ながら凄く濃い内容で面白そう!
これは内容的にも好みのものが多くてじっくり味わいたいし、値段が500円だったのを考えればかなりな掘り出し物だったかも♪

by lucifuge
| 2008-08-12 22:40
| 本/全般