JUDAS PRIEST/WORLD TOUR 2008 |
ジュ-ダス・プリーストはヘヴィメタルの世界において「メタルゴッド」とよばれ、メタルという音楽や世界観そのものを体現したような凄い存在であり、30年以上のキャリアを持つベテランバンドなのだが、私も彼らのアルバム「PAINKILLERを聴いてから15年以上ファンであり、初めて彼らのライブを見たのはリッパ-・オーウェンズがヴォーカルをしていた時代の2枚目のアルバム「DEMOLITION」のツアーでその後かってのヴォーカルでジュ-ダス・ぷりー巣との象徴的そんざいともいえるだったロブ・ハルフォードが復帰、前回の「ANGEL OF RETRIBUTION」も見に行き今回で彼等のライブは3回目である。
ちなみにロブのバンド「HALFORD」もアルバム「RESURRECTION」と「CRUSIBLE」ツアーを見に行っているので(RESURRECTIONツアーを見たのが実は初ライブ体験)ロブ・ハルフォード個人を見るのでは今回が4回目。
さて、今回のライブであるが会場のフェスティバルホールというのは行くのが初めてで、地図を見ながら歩いていったのだが、途中普段通らないJR大阪駅と阪神電車をつなぐ陸橋を通ったら、オッサン何人かがが橋の上で絵を売ってたり何だかメッチャ怪しい感じだった(絵も正直うまいとは思えなかったし・・・)それから結構歩いてやっとフェスティバルホールに到着し、早速グッズ販売に並び、私はTシャツを2種類購入した。
それからしばらく待ち時間があって会場の外で座って待っていたが、会場に来る人たちのファッションを見ていると色んなメタルバンドのTシャツを着ている人がいて見るのが面白い。
当然私も含めて今回のライブのジュ-ダス・プリーストのTシャツを着ている人が多いがアイアンメイデンにパンテラ、チルドレン・オブ・ボドムやKISS、珍しいのではロブがジュ-ダス脱退後すぐに活動していたバンドであるFIGHTのTシャツとか最近大ヒットしている映画「デトロイトメタルシティ」に登場するバンドであるDMCのTシャツを着ている人まで色んな層のメタル好きが見に来ているんだな~とも思った。
開場時間が予定より遅れて暑い思いをしながら列に並んで待ったものの、やっと開場し、席に行ってみたら思ってたよりステージに近い良い場所で見やすい感じ。
そして7時になると同時に開場にブザーが鳴り、一気に会場が盛り上がるが、それから10分くらいは始まらず・・・いつかと思えば突然暗転し幕が降りる。
ステージセットはバンドの紋章が飾り付けられた神殿か城塞のようなつくりをシンプルに表現したようなデザインで彼等の新譜「NOSTRADAMUS」の1曲目に収録されているProphecyが始まる。
銀色のローブに身を包んだロブはまるでメタル世界の予言者のようであり、登場も幻想的、ギタリストであるグレン・ティプトンとKK・ダウニング、ベーシストのイアン・ヒル、ドラマーのスコット・トラヴィスのプレイも1曲目から迫力である。
続くMetal godsは定番のロブがステージをノシノシ歩くパフォーマンスもあったり、めったにライブでやらないEat me aliveのプレイも意外だった。
それからまたも意外なBetween the hammer and the anvilが登場したのは嬉しかったが、ここではロブがバンドの紋章が刻まれた旗を使ってパフォーマンスしたり今回のロブは実によく動く!
それからまたも珍しいDevill's childに続いて定番のBreaking the lawが登場、そしてHell patrolの登場にはまたも驚かされた!
今回のライブでは本当にめったにライブでやらない曲を厳選してプレイしてくれている感じで嬉しいし、今回見られたのは本当に貴重な体験!
次は再び「NOSTRADAMUS」からDeathがプレイされるが、この曲はリッパー時代の「BLOOD STAINED」を彷彿させるブルータルさとへヴィさを併せ持つ曲ながら、ゴシックっぽい雰囲気もあり、今回のアルバムの中では特に重い1曲。
セットの1階中心の扉からゴシックな感じの椅子に座ったロブが登場し座ったままで歌うというパフォーマンスが展開されていて、続くのはまたも珍しいDissident aggressor、そして前作アルバムから珠玉のバラードAngelがプレイされた後、いよいよ彼らの定番中の定番The hellion~Electric eyeが登場!
会場は凄い盛り上がり、これまたあまり最近のライブではやらなかったRock hard ride freeやSinner の後、ついに私が1番大好きなPain killerが登場!
この曲はまさにジューダス・プリースト!まさにヘヴィメタルという感じで物凄くテンションが上がるし、生で聴くと大きなパワーを貰える気がしてくる。
ここで一旦終了し、しばらくした後アンコールが始まったが、Deathの時椅子が登場した扉から今度はハーレーに乗ったロブが登場!
ハーレーに乗りながらHell bent for leatherを歌い、続いてドラムの感じから一瞬Living After Midnaightかと思いきや、ライブでは定番曲のThe green manalishiが始まり、こちらも定番のロブが会場を盛り上げるパフォーマンス「Shout Oh Yh!」で会場がひとつになったところでYou've got another thing comin' をプレイ、最高潮でライブは終了したが「もっと見たい!」と思わせる十分過ぎるほど満足度の高いライブでまさに「メタルの神」が降臨した夜だっとともいえる。
ロブの声的には多少年齢的なものもあってか一部声がうまく出ていないものもあったが、それでも彼のスクリーミングは凄かったし、独特のパフォーマンスや大きな存在感はやはり「メタル・ゴッド」だった。
それから曲が終わるごとにメンバーたちが観客に対して一礼したりとまるで演劇の舞台を感じさせるパフォーマンスは今回のアルバムがストーリー性溢れたコンセプトアルバムという事でそういうイメージをライブにも反映させたのかも?
ここ数年のほぼ定番ベスト選曲に新譜の曲数曲といった感じの構成も良いのだが、今回みたいに新曲は数曲ながら定番からは少し外しながらもいずれ劣らぬ名曲をプレイという今回の構成は面白かったし、定番曲であるVictim of ChangesやThe Ripper、Beyond The Realms of Death、前譜のRevolution、今回の新譜のタイトル曲であるNostradamusなんかも聴きたかったが、これまでビデオも含めジューダス・プリーストのライブをいろいろ見てきて、ここまで意外に楽しませてくれるライブはなかったし、本当に見に行って良かったと思う。
