2008年 11月 05日
ブーリン家の姉妹 |
ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン主演の映画「ブーリン家の姉妹」を観た。
16世紀、ヘンリー8世統治下のイングランドを舞台に男児が産めない王妃の状況に自らの一族の権力拡大を狙うトマス・ブーリン卿は自らの娘である長女アンを国王の愛人として差し出そうと画策するが、王が気に入ったのは既に商人の妻となっていた次女のメアリーだった・・・・という内容。
知性的で野心家なアンと優しく美しいメアリーという姉妹の性格の対比がそれぞれの歩む道を運命づけていくのがドラマティックな展開を生んでいくし、姉と妹でありながらヘンリー8世をめぐて愛憎にまみれた関係に陥ったり、欲望や権力が渦巻く王宮での陰謀や策略などサスペンスな要素も楽しめる。
それにチャンスから見放され、失態を上塗りしたアンがいかにして自らを再び高め王に取り入り王宮でのしあがっていくかというある意味サクセスストーリーな展開とか、王宮におけるアンとメアリーの関係性だけでなくアンと王妃キャサリンの対立、アンとメアリーの弟ジョージに想いを寄せるも無視され続けた侍女ジェーン・パーカーの嫉妬と企みなどまさに「女の戦い」が描かれた壮大な「女のドラマ」であるが、女同士だけでなくアンとヘンリー8世の心理戦の如きかけひきも描かれる「男と女」の戦いのドラマでもあった。
しかし女性や結婚が権力の道具となっていた時代において男に道具扱いされ利用されながらも、逆に操りしぶとく生きたアンの生き様はすがすがしくもあり悲劇的でもあるし、このアンという母親があってこそのエリザベスⅠ世という娘があったと考えれば、あのエリザベスⅠ世の鋼鉄のような意志の強さは納得がいく気がする。
なので内容的にケイト・ブランシェットの「エリザベス」のエピソード1といった感じの映画ながら、イギリスという国の歴史の裏に隠された女性たちの激しい人生のドラマは華やかであり残酷でかなり見ごたえがあり、作品としても十分な重みとクオリティの高さを持った映画に仕上がっていたと思う。
16世紀、ヘンリー8世統治下のイングランドを舞台に男児が産めない王妃の状況に自らの一族の権力拡大を狙うトマス・ブーリン卿は自らの娘である長女アンを国王の愛人として差し出そうと画策するが、王が気に入ったのは既に商人の妻となっていた次女のメアリーだった・・・・という内容。
知性的で野心家なアンと優しく美しいメアリーという姉妹の性格の対比がそれぞれの歩む道を運命づけていくのがドラマティックな展開を生んでいくし、姉と妹でありながらヘンリー8世をめぐて愛憎にまみれた関係に陥ったり、欲望や権力が渦巻く王宮での陰謀や策略などサスペンスな要素も楽しめる。
それにチャンスから見放され、失態を上塗りしたアンがいかにして自らを再び高め王に取り入り王宮でのしあがっていくかというある意味サクセスストーリーな展開とか、王宮におけるアンとメアリーの関係性だけでなくアンと王妃キャサリンの対立、アンとメアリーの弟ジョージに想いを寄せるも無視され続けた侍女ジェーン・パーカーの嫉妬と企みなどまさに「女の戦い」が描かれた壮大な「女のドラマ」であるが、女同士だけでなくアンとヘンリー8世の心理戦の如きかけひきも描かれる「男と女」の戦いのドラマでもあった。
しかし女性や結婚が権力の道具となっていた時代において男に道具扱いされ利用されながらも、逆に操りしぶとく生きたアンの生き様はすがすがしくもあり悲劇的でもあるし、このアンという母親があってこそのエリザベスⅠ世という娘があったと考えれば、あのエリザベスⅠ世の鋼鉄のような意志の強さは納得がいく気がする。
なので内容的にケイト・ブランシェットの「エリザベス」のエピソード1といった感じの映画ながら、イギリスという国の歴史の裏に隠された女性たちの激しい人生のドラマは華やかであり残酷でかなり見ごたえがあり、作品としても十分な重みとクオリティの高さを持った映画に仕上がっていたと思う。

by lucifuge
| 2008-11-05 20:36
| 映画/洋画