D-WARS |
現代のロサンゼルスを舞台にある日FBIが発見した巨大な鱗のような物体を見た事からTVレポーターのイーサンは少年時代にあったある記憶を思い出す・・・・それは古美術店で同じ物体に出会い、そこの主人が話すには500年に一度龍になる資格を持つ大蛇がヨイジュというパワーを手に入れて龍となり世に平和をもたらすが、ヨイジュを邪悪な大蛇に奪われると人類は滅ぶという伝説と500年前の韓国である女性に宿ったヨイジュを善の大蛇イムギに捧げるはずだったが、悪の大蛇ブラキとその配下軍団の襲撃の中、女性を守るはずだった男は彼女と恋に落ちイムギに彼女を捧げる事を拒んで共に心中してしまったためイムギは龍になれなかった・・・・というものだったが今は再び大蛇が龍になる時であり、かって韓国で心中した二人が転生し、イーサンはヨイジュを宿していた女性を守っていた男の生まれ変わりであり、この時代でも同じくよいジュを宿す女性サラ探し守ろうとするが同じく甦ったブラキもサラを狙い始めていた・・・というようなストーリー。
とりあえず観ていて前半は正直グダグダというかダルい感じだし、鱗に関する記憶や物語の核となる登場人物同士の因縁や伝説の話の明かし方ももっと少しずつ事実を明かしていくようなミステリアスな見せ方をしてくれたら面白いのに、もう伝説や過去の因縁そのまま説明してる感じで何のひねりもなかったりで「失敗したかな~?」と思っていたが、後半になってイーサンとサラがブラキに屋上に追い詰められるが軍のヘリがブラキを攻撃するシーンあたりからブラキの援護にやってきた空を飛んだり4足歩行や2足歩行の爬虫類型怪獣、鉄の鎧を着た兵隊たちなどブラキ配下の軍団とアメリカ軍が大攻防戦を展開するあたりは大迫力で、この監督は人間を描かせたらド下手としか言いようがないが、こういう系の怪獣映画の醍醐味というか「そう、これこれ!」というような怪獣を格好良く見せる見せ方をしっかり心得ている感じで観ていてワクワクさせてくれたし、その後クライマックスであるイムギとブラキの二大巨大蛇の壮絶な戦いもかなりなもので、これは大スクリーンで観れて良かった!と思わせてくれる映像だった。
それからこれまで本格的VFXで西洋型のドラゴンが登場する作品は沢山あったが、今回のはああいう映像処理で東洋型の龍が作られていたのは新鮮だったしかなりな格好良さだったのにも満足♪
ストーリーテリングや人物描写はひどい出来ながら怪獣の場面に関しては超A級の出来でモンスターや怪獣好きの人ならきっと楽しめる作品だったと思う。
ただもうちょっとでブラキがサラを捕らえられそうなのに土壇場になって急に無駄な動くが多くなったり攻撃を外すし、クライマックスでも絶体絶命なイーサンがうまいことペンダントの強大なパワーで多くの敵を倒す事が起こったり、いかにも都合良いわざとらしい描写が多かったり、500年前の韓国からこの使命をになっているイーサンの師匠である人物も普通に彼等を助けたらいいのにわざわざ他の人物に変身して何故か正体がバレないように接していたり意味不明な他、何でそんな所でギャグを入れるの?という珍妙なセンスとか・・・とツッこむ所が多すぎるくらいなある意味バカ映画ともいえるグダグダ感には別の意味で楽しめた(笑)
