2009年 01月 04日
夢みる機械(サンコミックス版) |
前に古本屋で見つけた諸星大二郎の短編漫画集「夢みる機械」を読んだ。
収録作品としてはタイトル作品「夢みる機械」をはじめ、「侵食惑星」、「奇妙なレストラン」、「ティラノサウルス号の生還」、「コッシー譚」、「ど次元物語」、「地下鉄を降りて・・・」、「ぼくの日記帳」、「猫パニック」の9編。
この「夢みる機械」は以前ジャンプ・スーパーコミックス版のを読んだ事があるが、同じタイトルで最初に刊行されたこのサンコミックス版は収録作品に多少違いがあったり、以前読んだ話でも改めて読んでみるとまた違った面白さがあったりと諸星大二郎の描く世界は本当に飽きさせない面白さがあるように思う。
話のジャンル的には「幻想」というより諸星版「SF」といった感じの作品が集められており、映画「ステップフォードワイフ」や「SFボディスナッチャー」を思わすような「夢みる機械」は何度読んでも面白い作品だったし、「地下鉄を降りて・・・」や「猫パニック」などは21世紀の現代にも十分通じるような歪んだ人間の精神や社会のシステム、メディアなどに対する皮肉も感じられる怖さもあった。
また初めて読んだ作品では人間の際限ない生への執着と増殖が地球を侵食していく「侵食惑星」が何か本当にこの先の人類にありえそうな事のような気がしたり、「ティラノサウルス号の生還」は地球規模の壮大な話ながら諸星流の独特な展開とオチに驚かされたり(劇中入る妙なギャグの数々も独特なセンス!)、彼がギャグをやるとここまでシュールな事になってしまうのかという「ど次元世界物語」、星新一のショートショート的な雰囲気とユーモアを感じさせる不思議短編「ぼくの日記帳」と「コッシー譚」などシリアスなものからギャグ、ショート作品まで彼の様々な画風や世界観を楽しめる1冊だった。
30年前の作品ながら今読んでも十分面白いし、逆に1つの短編ストーリーの中だけでここまで濃厚な世界を展開してる漫画というのは今いる漫画家の作品でそうはない気がする。
この本は町の昔ながらの汚い感じな古本屋で200円で売っていたが「まんだらけ」なんかだったら数千円するバージョンだろうし、かなりお得な掘り出し物だった♪
収録作品としてはタイトル作品「夢みる機械」をはじめ、「侵食惑星」、「奇妙なレストラン」、「ティラノサウルス号の生還」、「コッシー譚」、「ど次元物語」、「地下鉄を降りて・・・」、「ぼくの日記帳」、「猫パニック」の9編。
この「夢みる機械」は以前ジャンプ・スーパーコミックス版のを読んだ事があるが、同じタイトルで最初に刊行されたこのサンコミックス版は収録作品に多少違いがあったり、以前読んだ話でも改めて読んでみるとまた違った面白さがあったりと諸星大二郎の描く世界は本当に飽きさせない面白さがあるように思う。
話のジャンル的には「幻想」というより諸星版「SF」といった感じの作品が集められており、映画「ステップフォードワイフ」や「SFボディスナッチャー」を思わすような「夢みる機械」は何度読んでも面白い作品だったし、「地下鉄を降りて・・・」や「猫パニック」などは21世紀の現代にも十分通じるような歪んだ人間の精神や社会のシステム、メディアなどに対する皮肉も感じられる怖さもあった。
また初めて読んだ作品では人間の際限ない生への執着と増殖が地球を侵食していく「侵食惑星」が何か本当にこの先の人類にありえそうな事のような気がしたり、「ティラノサウルス号の生還」は地球規模の壮大な話ながら諸星流の独特な展開とオチに驚かされたり(劇中入る妙なギャグの数々も独特なセンス!)、彼がギャグをやるとここまでシュールな事になってしまうのかという「ど次元世界物語」、星新一のショートショート的な雰囲気とユーモアを感じさせる不思議短編「ぼくの日記帳」と「コッシー譚」などシリアスなものからギャグ、ショート作品まで彼の様々な画風や世界観を楽しめる1冊だった。
30年前の作品ながら今読んでも十分面白いし、逆に1つの短編ストーリーの中だけでここまで濃厚な世界を展開してる漫画というのは今いる漫画家の作品でそうはない気がする。
この本は町の昔ながらの汚い感じな古本屋で200円で売っていたが「まんだらけ」なんかだったら数千円するバージョンだろうし、かなりお得な掘り出し物だった♪
by lucifuge
| 2009-01-04 21:15
| 本/漫画