劇場版ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!! |
鏡の中の妖怪に狙われる少女、風祭華は人間の味方である妖怪「ゲゲゲの鬼太郎」に手紙を書き、助けを求めるが、鬼太郎が来た時には既に遅く華は鏡に棲む妖怪、鏡爺に囚われてしまっていた・・・・普段は大人しいはずの鏡爺がなぜそんな事をしたのか?そしてその陰謀に関わる謎の蛇女とねずみ男、さらには華の存在が日本の存亡に関わる太古に存在したある大妖怪に関係しており・・・といった内容。
監修は京極夏彦というのもあって登場する妖怪キャラクターたちの使い方がうまく配置されてる感じだし、初のアニメ版長編映画だけに様々な妖怪たちが総出演するような派手さとスケールの大きな話の作りは基本的に子供向き作品ながら昔から鬼太郎を観ている大人のファンにもそこそこ楽しめる映画に仕上がっていたと思う。
今回は通常のテレビ版よりも結構ねずみ男がいかにもねずみ男らしいやり方で活躍するのが面白かったし、敵として登場する「夜刀神」も劇場版にふさわしい強敵で「地獄の鍵」を使って超人化する鬼太郎とか見せ方や戦い方としてはベタな展開ながらもその単純明快さが娯楽としては素直に楽しめる。
ただ、夜刀神の仮の身体のデザインがちょっとアメコミかドラゴンボールに出てきそうなマッスルな感じで水木しげるならこんな風に描かないだろうという違和感は感じたが(水木しげるならきっと不恰好で奇怪な姿にしそう)、今の5期アニメ版鬼太郎は猫娘が萌え系に描かれてたり大幅な現代風アレンジがなされたバージョンに変わってるので、私的には2期あたりの昔ながらの鬼太郎かちょっとワルな墓場鬼太郎の方が好みながら、こういうのも今の時代に合わせた妖怪のイメージなのかもとも思う。
それからこの劇場版ならではの部分としては各地方によって一部バージョン違いのシーンがあり、近畿圏では猫娘が東映太秦映画村や琵琶湖のミシガン船、神戸南京町、大阪道頓堀、奈良公園など有名観光地をめぐるのが映ってたり、上映前にはアニメ化されてから40周年記念という事から1期から5期まで全てのバージョンの鬼太郎が揃って話すという面白い企画「五大鬼太郎」もあったりで、そういう「遊び」の部分もファンとしては楽しめて良かった♪
しかも「五大鬼太郎」では最近タイアップCMもしている「桃屋」の「ごはんですよ」バージョンの鬼太郎までいたし、ごはんですよのキャラは劇中にもいたりで桃屋の宣伝もバッチリだったのが何か笑えたが・・・・。
笑えたといえば一部シーンで敵の攻撃によって地面にめり込んでしまった子泣き爺の頭が何だか尻に見えて仕方なかったり、ねずみ男が痰でする汚すぎる攻撃とかちょっと昔ながらの水木テイストが感じられたのも良かった。
それにしても上映時客が私一人だけというのは貸しきり状態である意味豪華だったながら、こんな状態ならもうそろそろ来週くらいで上映終了されるだろうな~という寂しさも感じた。
