ザ・ムーン |
1960年代末から70年代にかけて行なわれた「アポロ計画」により、12人の宇宙飛行士たちが月に降り立ったという出来事を通してその当事者だった宇宙飛行士たちの生の証言やNASAが蔵出ししたという月世界と宇宙の映像を体験させてくれる作品。
アメリカの月への有人飛行計画は本来ソ連との国家的威信をかけた競争の延長線上で始まったような計画だったが、当の宇宙飛行士たちにとってはそんな事は関係なく、人類の偉業を成し遂げたという大きな名誉と重みを人生に刻み付ける出来事だったろうし、実際に重力の外の世界を感じ、地球以外の大地を踏んだという体験は凄い価値観の変革があったようにも思う。
月から見る地球の映像も神秘的で地球の青く輝く姿は本当に美しかったし、逆にある意味「死の世界」のような月の大地の映像も「廃墟」写真などで見るような滅びの美しさや無の美しさを感じるような不思議な感覚にも陥った。
しかしながら人類全体からすると宇宙に行った人間はごくわずかだし、もしこういう映像や証言が全て何か人類とは別の存在によって作られたもの、もしくは人間に見せられたもので実際の宇宙や月、地球の姿が実は全く別の異様なモノだったとしたら物凄く怖いが・・・・というようなSF小説みたいな話はないか(笑)
そういえば昔読んだ手塚治虫の「ノーマン」って漫画では実は月は元々高度な文明を持った人類が住んでいた星だったが、大戦争で滅んでしまって死の星となり、その生き残りが地球に渡り今の人類になったなんてストーリーを展開してたのも面白かったな~。
