2009年 02月 02日
マッドメン(秋田コミックスセレクト版) |
古本で入手した諸星大二郎の漫画「マッドメン」を読んだ。
波子の父はニューギニアの原住民文化を研究する学者であるが、ある日父がニューギニアから連れ帰ってきた少年コドワは実は父が現地の女性に産ませた腹違いの波子の兄であった・・・・それから波子はコドワに関わる神秘的な力とそれにまつわる仮面や不思議な事件に波子は遭遇していく事になり・・・といった設定にはじまるストーリーであるが、いくつかの話は独立した読切としても描かれている同じ世界観を使った短編集といったところ。
この本は秋田コミックスセレクトとして出版されたものであるが、チャンピオンコミックスとして出ていた「マッドメン」シリーズの「オンゴロの仮面」と「大いなる復活」の2冊を1冊にまとめたもの。
「マッドメン」というのはこの本によると部族がシング・シングという祭の際に精霊の扮装として使われる泥の仮面の事で、儀式や刺青など様々な原住民文化を漫画の要素として使っており、一見日本の文化とは全く異なるもののようながら、そこはやはり諸星大二郎!途中の話の1編からはコドワの刺青と日本の縄文土偶の紋様との共通点を出してきたり、古代文化的ミステリーの面白さとか「刺青」という存在が持つ大いなる意味や力、そこから導き出される異世界や神、魔物の存在、古代神話の再現など様々に不思議な諸星ワールドが展開されていって面白いし、通常の文明社会とは全く別の意識や価値観で生きるコドワたちのある時は不気味で恐ろしく、ある時は神々しい行動の描かれ方は科学万能でそれ以外は迷信と否定しがちな今の社会に対しての挑戦的メッセージに感じられたりで面白いし、この漫画のように科学で説明できないような見えない法則や力というのはある気がする。
それから仮面好きの私としては漫画に登場する様々な奇妙なデザインをした仮面は楽しめたし、トライブ系の独特な刺青紋様などアート的にも印象に残る作品だった。
波子の父はニューギニアの原住民文化を研究する学者であるが、ある日父がニューギニアから連れ帰ってきた少年コドワは実は父が現地の女性に産ませた腹違いの波子の兄であった・・・・それから波子はコドワに関わる神秘的な力とそれにまつわる仮面や不思議な事件に波子は遭遇していく事になり・・・といった設定にはじまるストーリーであるが、いくつかの話は独立した読切としても描かれている同じ世界観を使った短編集といったところ。
この本は秋田コミックスセレクトとして出版されたものであるが、チャンピオンコミックスとして出ていた「マッドメン」シリーズの「オンゴロの仮面」と「大いなる復活」の2冊を1冊にまとめたもの。
「マッドメン」というのはこの本によると部族がシング・シングという祭の際に精霊の扮装として使われる泥の仮面の事で、儀式や刺青など様々な原住民文化を漫画の要素として使っており、一見日本の文化とは全く異なるもののようながら、そこはやはり諸星大二郎!途中の話の1編からはコドワの刺青と日本の縄文土偶の紋様との共通点を出してきたり、古代文化的ミステリーの面白さとか「刺青」という存在が持つ大いなる意味や力、そこから導き出される異世界や神、魔物の存在、古代神話の再現など様々に不思議な諸星ワールドが展開されていって面白いし、通常の文明社会とは全く別の意識や価値観で生きるコドワたちのある時は不気味で恐ろしく、ある時は神々しい行動の描かれ方は科学万能でそれ以外は迷信と否定しがちな今の社会に対しての挑戦的メッセージに感じられたりで面白いし、この漫画のように科学で説明できないような見えない法則や力というのはある気がする。
それから仮面好きの私としては漫画に登場する様々な奇妙なデザインをした仮面は楽しめたし、トライブ系の独特な刺青紋様などアート的にも印象に残る作品だった。
by lucifuge
| 2009-02-02 22:33
| 本/漫画