2009年 04月 28日
ザ・バンク 堕ちた巨像 |
クライヴ・オーウェン主演の映画「ザ・バンク 堕ちた巨像」を観た。
世界中から莫大なあらゆる資金が集まるヨーロッパ屈指の巨大銀行「IBBC」。
しかしIBBCは裏で犯罪組織のマネーロンダリングを行なったりテロ組織や武装勢力との武器取引など違法行為の疑いがあり、ドイツでその情報を追っていたNY検事局員が内部告発しようとしたIBBC幹部と接触後不審死、そしてそのIBBC幹部も妙な事故死を遂げる・・・同じくIBBCの捜査を行なっていたインターポールのサリンジャー捜査官はNY検事局のホイットマンと協力して事件に迫っていくが重要人物の暗殺などIBBC側の隠蔽工作と妨害に前に進めずにいた・・・しかしIBBCが雇っていた殺し屋の手がかりを見つけNYまでその男を追っていくが・・・といったストーリー。
世界を相手に取引する巨大銀行を中心にしたサスペンスだけあってドイツ、フランス、イタリア、アメリカ、トルコと世界の様々な舞台で話が展開していくスケールの大きさだし、銀行業務の裏の顔として実はこういう恐ろしい面が隠されていたのかという衝撃の事実がある・・・というのもこの映画は90年代に実際にあった「BCCI事件」を基にした話であり、巨大な国際銀行が裏で犯罪組織まがいの事をやっていたというのはとんでもないことだが、現実的に犯罪組織にとって都合が良いだけでなく諜報機関などの行なう国家の汚れ仕事など国家機密レベルで利用されるほど都合の良い裏の顔だったというのが驚き。
そんな巨大銀行の姿は現実問題での平和や国家保持などが綺麗事だけの正義だけでは成り立たないというこの世界をあらわした一つのかたちともいえるが、こういう事って最近観た「ウォッチメン」にも共通する人間にとっての永遠の課題というか難しい問題だと思う。
それにしてもこの映画に登場する殺し屋の殺人とわかりにくい手法で殺すテクニックとか結構リアルに表現していたり、暗殺におけるトリックなどサスペンスとしての見せ方は面白かったし、追跡するサリンジャー捜査官の怖いくらいな執念も真に迫っていて凄い!
それから何といってもクライマックスシーンであるグッゲンハイム美術館での銃撃戦シーンはとんでもない迫力!
普段は高尚に澄ましているような小綺麗な美術館がビックリするほど無茶苦茶になるし(勿論本物ではなく再現されたセットなのだが)銃撃の量も半端じゃなくまるで戦争のようで、美術館を舞台にああいうシーンを表現するというのは面白かった。
サスペンスやアクションとして一級の出来であるだけでなく、世界の影の部分を見せるような社会派的要素もあったり、話としても内容としても大きい見ごたえのある映画だったと思う。
世界中から莫大なあらゆる資金が集まるヨーロッパ屈指の巨大銀行「IBBC」。
しかしIBBCは裏で犯罪組織のマネーロンダリングを行なったりテロ組織や武装勢力との武器取引など違法行為の疑いがあり、ドイツでその情報を追っていたNY検事局員が内部告発しようとしたIBBC幹部と接触後不審死、そしてそのIBBC幹部も妙な事故死を遂げる・・・同じくIBBCの捜査を行なっていたインターポールのサリンジャー捜査官はNY検事局のホイットマンと協力して事件に迫っていくが重要人物の暗殺などIBBC側の隠蔽工作と妨害に前に進めずにいた・・・しかしIBBCが雇っていた殺し屋の手がかりを見つけNYまでその男を追っていくが・・・といったストーリー。
世界を相手に取引する巨大銀行を中心にしたサスペンスだけあってドイツ、フランス、イタリア、アメリカ、トルコと世界の様々な舞台で話が展開していくスケールの大きさだし、銀行業務の裏の顔として実はこういう恐ろしい面が隠されていたのかという衝撃の事実がある・・・というのもこの映画は90年代に実際にあった「BCCI事件」を基にした話であり、巨大な国際銀行が裏で犯罪組織まがいの事をやっていたというのはとんでもないことだが、現実的に犯罪組織にとって都合が良いだけでなく諜報機関などの行なう国家の汚れ仕事など国家機密レベルで利用されるほど都合の良い裏の顔だったというのが驚き。
そんな巨大銀行の姿は現実問題での平和や国家保持などが綺麗事だけの正義だけでは成り立たないというこの世界をあらわした一つのかたちともいえるが、こういう事って最近観た「ウォッチメン」にも共通する人間にとっての永遠の課題というか難しい問題だと思う。
それにしてもこの映画に登場する殺し屋の殺人とわかりにくい手法で殺すテクニックとか結構リアルに表現していたり、暗殺におけるトリックなどサスペンスとしての見せ方は面白かったし、追跡するサリンジャー捜査官の怖いくらいな執念も真に迫っていて凄い!
それから何といってもクライマックスシーンであるグッゲンハイム美術館での銃撃戦シーンはとんでもない迫力!
普段は高尚に澄ましているような小綺麗な美術館がビックリするほど無茶苦茶になるし(勿論本物ではなく再現されたセットなのだが)銃撃の量も半端じゃなくまるで戦争のようで、美術館を舞台にああいうシーンを表現するというのは面白かった。
サスペンスやアクションとして一級の出来であるだけでなく、世界の影の部分を見せるような社会派的要素もあったり、話としても内容としても大きい見ごたえのある映画だったと思う。

by lucifuge
| 2009-04-28 20:08
| 映画/洋画