2009年 05月 11日
バーン・アフター・リーディング |
ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジョン・マルコヴィッチ、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントンといったハリウッドのスター俳優やアカデミー賞俳優を揃え「ノーカントリー」のコーエン兄弟が監督した映画「バーン・アフター・リーディング」を観た。
CIAをアル中のせいでクビになったオズボーンはCIAの内幕を暴露した自伝的小説を書こうと思いつく・・・・一方オズボーンの妻ケイティは財務省連邦保安官のハリーと不倫中だが、ハリーは出会い系サイトの常連で不倫の常習者だった・・・フィットネスセンターで働く筋肉バカのチャドはある日従業員の1人が見つけた落し物のCD-Rの中身を確認した事からどうやらそれが国家機密に関わるCIAの物であり、これを使って大金を得ようと計画する・・・計画には同じ従業員で出会い系サイトの常連、整形マニアであり手術の金が必要なリンダも関わり、CD-Rの持ち主がオズボーンだという事をつきとめ接触するが・・・といったストーリーでいくつかの人物関係が徐々に絡み合っていきセンセーショナルに展開していくコメディタッチの作品。
シリアスにアメリカの闇と狂気を描いた前作「ノーカントリー」とはうって変わり一見「国家機密」という危ない要素を扱いながらも実はそもそも機密の価値もないしょうもないものをめぐって登場人物たちの勘違いと疑念、思惑が交錯し殺人にまで発展してしまうという展開は凄く巧みであり悪趣味に笑える面白さがある。
また登場人物たちにしても浅はかな考えや目先の欲望、無謀でいい加減な行動がどんどん積み重なった末どんどんとんでもない事になってしまったりするのは面白かったし、人物の描き方としてああいういくつかのパターンの「バカ」は案外その辺にいそうで、そういうバカが意外にこういう変な事件に巻き込まれてるかも?なんて考えたらさらに想像が広がって面白かった。
キャラクターとしてはどのキャラもしっかりとした作りでそれぞれのバカを演じていたし、浮気しまくりな色ボケ保安官・ハリー役のジョージ・クルーニー、iPod中毒で考えが足りない筋肉マン・チャド役を演じたブラッド・ピット、アル中の元CIA局員・オズボーンを演じたジョン・マルコヴィッチ、オズボーンの妻だが不仲でハリーと不倫中の女医・ケイティを演じたティルダ・スウィントン、出会い系サイト好きで全身整形願望に頭がいっぱいなフィットネスクラブ従業員・リンダ役にフランシス・マクドーマンドとどれも個性的で強烈だった。
それにしてもアカデミー賞クラスの大物俳優たちがこんなバカな役としてしょうもない事に振り回される映画は観た事がないし、そういう遊び的キャスティングも楽しい。
元CIA局員に関わる事件という事で事態の処理に動き出すCIAの描写にしても実にしょうもない事に労力を使ってるのが笑えるし、「ワールド・オブ・ライズ」のような深刻な問題だけではなく実際こういうしょうもない案件も国家の裏仕事として始末していると考えたらある意味リアルながら妙におかしかった。
人間描写のアホさやそういうアホの勘違いと絡み合い、権力との関連性の描き方など実にうまくてブラックコメディとしてかなりよく出来た作品だったと思う。
CIAをアル中のせいでクビになったオズボーンはCIAの内幕を暴露した自伝的小説を書こうと思いつく・・・・一方オズボーンの妻ケイティは財務省連邦保安官のハリーと不倫中だが、ハリーは出会い系サイトの常連で不倫の常習者だった・・・フィットネスセンターで働く筋肉バカのチャドはある日従業員の1人が見つけた落し物のCD-Rの中身を確認した事からどうやらそれが国家機密に関わるCIAの物であり、これを使って大金を得ようと計画する・・・計画には同じ従業員で出会い系サイトの常連、整形マニアであり手術の金が必要なリンダも関わり、CD-Rの持ち主がオズボーンだという事をつきとめ接触するが・・・といったストーリーでいくつかの人物関係が徐々に絡み合っていきセンセーショナルに展開していくコメディタッチの作品。
シリアスにアメリカの闇と狂気を描いた前作「ノーカントリー」とはうって変わり一見「国家機密」という危ない要素を扱いながらも実はそもそも機密の価値もないしょうもないものをめぐって登場人物たちの勘違いと疑念、思惑が交錯し殺人にまで発展してしまうという展開は凄く巧みであり悪趣味に笑える面白さがある。
また登場人物たちにしても浅はかな考えや目先の欲望、無謀でいい加減な行動がどんどん積み重なった末どんどんとんでもない事になってしまったりするのは面白かったし、人物の描き方としてああいういくつかのパターンの「バカ」は案外その辺にいそうで、そういうバカが意外にこういう変な事件に巻き込まれてるかも?なんて考えたらさらに想像が広がって面白かった。
キャラクターとしてはどのキャラもしっかりとした作りでそれぞれのバカを演じていたし、浮気しまくりな色ボケ保安官・ハリー役のジョージ・クルーニー、iPod中毒で考えが足りない筋肉マン・チャド役を演じたブラッド・ピット、アル中の元CIA局員・オズボーンを演じたジョン・マルコヴィッチ、オズボーンの妻だが不仲でハリーと不倫中の女医・ケイティを演じたティルダ・スウィントン、出会い系サイト好きで全身整形願望に頭がいっぱいなフィットネスクラブ従業員・リンダ役にフランシス・マクドーマンドとどれも個性的で強烈だった。
それにしてもアカデミー賞クラスの大物俳優たちがこんなバカな役としてしょうもない事に振り回される映画は観た事がないし、そういう遊び的キャスティングも楽しい。
元CIA局員に関わる事件という事で事態の処理に動き出すCIAの描写にしても実にしょうもない事に労力を使ってるのが笑えるし、「ワールド・オブ・ライズ」のような深刻な問題だけではなく実際こういうしょうもない案件も国家の裏仕事として始末していると考えたらある意味リアルながら妙におかしかった。
人間描写のアホさやそういうアホの勘違いと絡み合い、権力との関連性の描き方など実にうまくてブラックコメディとしてかなりよく出来た作品だったと思う。

by lucifuge
| 2009-05-11 21:24
| 映画/洋画