2009年 06月 04日
ラスト・ブラッド |
「攻殻機動隊」などで知られる押井守監督が2000年に作ったアニメ映画「BLOO THE LAST VAMPIRE」を実写映画化した「ラスト・ブラッド」を観た。
16世紀、戦乱にあえぐ日本で人の血によって力を得た「オニ」とよばれる種族が現われ人類の脅威となったが人間側も彼等に対抗しその戦いは歴史の影でずっと続いていたのだった・・・・時は流れ1970年の日本、アメリカ空軍関東基地内の高校にやってきた謎の少女サヤは実は超人的な力を持つオニと人間とのハーフであり、オニを抹殺するためにある組織から送り込まれた処刑人だったが、サヤがオニを殺す所を目撃した基地を仕切る将軍の娘アリスが殺人事件だと騒いだ事から状況は混乱していき、真実を探ろうとしたアリスはオニに狙われるもサヤに助けられる・・・・そして将軍側と暴走した組織の一部のメンバーの対立からアリスは組織からも命を狙われてしまい、サヤとともに逃亡するが、その先にはサヤが戦う目的として倒すために探し求めていたオニの首領「オニゲン」との戦いが待っていた・・・といったストーリー。
以前観たアニメ版の「BLOO THE LAST VAMPIRE」は世界観や映像に加え、セーラー服に日本刀で戦うというキャラクター性の強烈さが印象的だったが、実写版になった時にこのサヤのキャラクターイメージを再現出来る女優がいるのかと思いきや、主演したチョン・ジヒョンは劇場アニメ版の冷たくてどこか暗い影を背負ったようなサヤのイメージにピッタリでなかなか良かったし、オニゲン役の小雪も風格と美麗さを併せ持つ敵役としてヴィジュアル的には良い感じ。
ここで言う「オニ」はアニメでは「翼手」と呼ばれていた俗にいう「吸血鬼」の事で、実写化するにあたって何で名称をわざわざ「オニ」にしたのかよくわからないし(確かに吸血鬼には鬼という字が入っているが、こっちで鬼というと角の生えた有名な魔物を想像してしまうし、「翼手」の方が作品的にオリジナル感があって良かったのに)、主人公サヤに対して鬼の源だからオニゲンという敵の名前も女性キャラ設定にしてはダサい気がする。
まあ前半に関してはサヤとオニたちとの迫力ある戦いが存分に展開されてテンポも良く面白いのだが(あれだけ騒ぎを起こして現場周囲に全く住人や警察が全くいなかったりオカシイ所もあるが:笑)、後半にいくにつれてグダグダしてくるし、何といってもアリスが「24」のキムばりにいらん事しまくって事状況を悪くしていったり孤独なサヤの親友的役割のはずがただの足手まといの余計キャラにしか見えなかった(笑)
それから最近のホラーや戦争映画でよく言える事だが、この映画も「血」の表現がCGで小綺麗に表現されてしまってリアル感や生々しさが全く無いし観ていて物足りないというか、この映画は「血」が重要な要素なんだからもっとこだわってほしかったと思う。
何というか昔のホラー映画で描かれる血ってもっとドロドロ感があって見ていて心底ゾッとさせる怖さがあったが、最近のCG表現の血は清涼飲料水かビールのCMの容器やグラスについている爽やかな水滴みたいな感覚で全く怖くないし。
アニメ版では翼手はコウモリのような怪物ヴァージョンに変身していたが、この実写版でもオニは怪物化する設定があってその部分は嬉しかったのだが、何か変身した怪物が羽のあるグレイ型宇宙人みたいでちょっと滑稽だったし、クライマックスシーンのはずのサヤとオニゲンの戦いのシーンも案外あっけなく終わってしまい、ボスであるはずのオニゲンが全く怪物化せず終わってしまったという見せ方もちょっと物足りない。
それに続編考えてるのか「え、ここで終わり?」みたいな終わらせ方していたりで全体的にちょっと中途半端な映画だったと思う。
まるでブレードランナーを思い出すような無国籍的イメージの日本の町に描き方とか前半のアクションシーンなどが良かっただけに残念。
16世紀、戦乱にあえぐ日本で人の血によって力を得た「オニ」とよばれる種族が現われ人類の脅威となったが人間側も彼等に対抗しその戦いは歴史の影でずっと続いていたのだった・・・・時は流れ1970年の日本、アメリカ空軍関東基地内の高校にやってきた謎の少女サヤは実は超人的な力を持つオニと人間とのハーフであり、オニを抹殺するためにある組織から送り込まれた処刑人だったが、サヤがオニを殺す所を目撃した基地を仕切る将軍の娘アリスが殺人事件だと騒いだ事から状況は混乱していき、真実を探ろうとしたアリスはオニに狙われるもサヤに助けられる・・・・そして将軍側と暴走した組織の一部のメンバーの対立からアリスは組織からも命を狙われてしまい、サヤとともに逃亡するが、その先にはサヤが戦う目的として倒すために探し求めていたオニの首領「オニゲン」との戦いが待っていた・・・といったストーリー。
以前観たアニメ版の「BLOO THE LAST VAMPIRE」は世界観や映像に加え、セーラー服に日本刀で戦うというキャラクター性の強烈さが印象的だったが、実写版になった時にこのサヤのキャラクターイメージを再現出来る女優がいるのかと思いきや、主演したチョン・ジヒョンは劇場アニメ版の冷たくてどこか暗い影を背負ったようなサヤのイメージにピッタリでなかなか良かったし、オニゲン役の小雪も風格と美麗さを併せ持つ敵役としてヴィジュアル的には良い感じ。
ここで言う「オニ」はアニメでは「翼手」と呼ばれていた俗にいう「吸血鬼」の事で、実写化するにあたって何で名称をわざわざ「オニ」にしたのかよくわからないし(確かに吸血鬼には鬼という字が入っているが、こっちで鬼というと角の生えた有名な魔物を想像してしまうし、「翼手」の方が作品的にオリジナル感があって良かったのに)、主人公サヤに対して鬼の源だからオニゲンという敵の名前も女性キャラ設定にしてはダサい気がする。
まあ前半に関してはサヤとオニたちとの迫力ある戦いが存分に展開されてテンポも良く面白いのだが(あれだけ騒ぎを起こして現場周囲に全く住人や警察が全くいなかったりオカシイ所もあるが:笑)、後半にいくにつれてグダグダしてくるし、何といってもアリスが「24」のキムばりにいらん事しまくって事状況を悪くしていったり孤独なサヤの親友的役割のはずがただの足手まといの余計キャラにしか見えなかった(笑)
それから最近のホラーや戦争映画でよく言える事だが、この映画も「血」の表現がCGで小綺麗に表現されてしまってリアル感や生々しさが全く無いし観ていて物足りないというか、この映画は「血」が重要な要素なんだからもっとこだわってほしかったと思う。
何というか昔のホラー映画で描かれる血ってもっとドロドロ感があって見ていて心底ゾッとさせる怖さがあったが、最近のCG表現の血は清涼飲料水かビールのCMの容器やグラスについている爽やかな水滴みたいな感覚で全く怖くないし。
アニメ版では翼手はコウモリのような怪物ヴァージョンに変身していたが、この実写版でもオニは怪物化する設定があってその部分は嬉しかったのだが、何か変身した怪物が羽のあるグレイ型宇宙人みたいでちょっと滑稽だったし、クライマックスシーンのはずのサヤとオニゲンの戦いのシーンも案外あっけなく終わってしまい、ボスであるはずのオニゲンが全く怪物化せず終わってしまったという見せ方もちょっと物足りない。
それに続編考えてるのか「え、ここで終わり?」みたいな終わらせ方していたりで全体的にちょっと中途半端な映画だったと思う。
まるでブレードランナーを思い出すような無国籍的イメージの日本の町に描き方とか前半のアクションシーンなどが良かっただけに残念。
by lucifuge
| 2009-06-04 22:01
| 映画/洋画