実録!!潜入!!怖～い村

古本で買ったミリオン出版発行のコンビニ･コミック「実録!!潜入!!怖～い村」を読んだ。
これは日本全国にある奇妙な風習や祭､儀式、悲惨な事件、異様な噂のある村の話を漫画で再現した本であるが、内容的には「ダルマ女村」、「殺人儀式の村」、「安芸8人殺傷事件」、「ジェイソン村は実在するのか？」、「恐怖の杉沢村伝説」、「津山30人殺し」、「謎の自殺村」、「邪教集団クロの真相」といった猟奇や殺人事件､都市伝説ホラー的要素の村をテーマにした話をはじめ、「恐怖の略奪婚風習おっとい嫁じょ」、「初夜の儀式」、「最凶売春島」、「珍祭･奇祭･エロ祭」といった性的なタブーにまつわる村の話、「奴隷村」、「乱交村」、「小人村」、「ヤクザ流刑村」、「警察村」、「レイプ村」、「放火犯村」、「人身売買村」といったワイド特集「奇妙な村」の話といった構成。
「おっとい嫁じょ」や「最凶売春村」などの他ワイド特集の「奇妙な村」全部は以前買った他のミリオン系雑誌（たしか「漫画実話ナックルズ　真怪奇伝説」）と同じのが載ってるので（というかこの「怖～い村」の方が発行が先っぽいからあちらが再録？）記事的に新鮮味があまりなくてイマイチだったが、ネタ的に面白かったものとしては「ダルマ女村」でこれまで数多くのダルマ女についての話を読んだがこれはまた知らないヴァージョンだし、こういう要素を秘教や村の因習と結びつけた話は結構おどろおどろしかった。
また「殺人儀式の村」や「安芸8人殺傷事件」はほとんど知られていない事件ながらその衝撃度は高かったし、「村」という閉鎖地域ゆえに起こった事件でもあるという一面も人間にとっての環境や心理状態、犯罪との関連性についてなど色々考えさせられる。
それから「ジェイソン村」や「杉沢村伝説」、「邪教集団クロ」などはレポート漫画としてもわりと面白かったし、特に「杉沢村伝説」では噂の元になったと思われる「一家8人殺し事件」の犯人が無罪になりのうのうと日常生活を送っていたという事実の異常さに驚きで、こういう村の怖い都市伝説めいた話というのは村の持つ歪んだ側面や闇の部分を投影していって作り出されていくものなのかもしれない。