96時間

リーアム･ニーソン主演のサスペンス･アクション映画「96時間」を観た。
孤独な生活を送っている元CIA工作員のブライアンはある日、離婚した後富豪と結婚した元妻の所にいる娘が友達と2人だけでパリ旅行へ行く許可を求められる・・・不安を抱くもマメに連絡する事を条件に許可したブライアンだったが、キムと友人のアマンダが滞在先のアパルトマンに着いてしばらくした時、事態は一変する・・・彼女たちの部屋に突如侵入してきた謎の連中がまずアマンダをさらい、状況を見たキムがブライアンに電話する中キムもさらわれてしまった・・・・ブライアンは娘を取り戻すため、すぐに行動を開始するが・・・といったストーリー。
かってのCIA人生でブライアンが培ってきた様々な裏のノウハウや戦闘術を娘を助けるという目的のためにとことん発揮させ敵と戦う姿は痛快だし、96時間以内に救わないといけないという緊迫感が増すタイムリミット設定とか、彼の冷酷非情な追跡方法もいかにもなヒーローとは違う黒い魅力があって良い☆
私的にはこういう「国家の汚れ仕事を背負ってきたある意味悪な存在」と「犯罪やりまくりのいかにも悪な存在」という趣向は違いながらも「悪vs悪」の構図のバトル設定は好きな感じだし、娘をさらった組織との戦いだけではなく現地の警察や特務機関にも目をつけられてどんどん窮地に追い込まれるブライアンがいかに反撃していくかという点も目が離せない！
それにたった一人の娘の命を救う為とはいえ窃盗や暴力行為、破壊と不法侵入は当然の上､残虐な拷問や数十人の殺害を行なう無茶苦茶さは凄まじいし（まあみんな殺されても仕方のないような最悪な連中だが）、フランスの闇社会に蠢くアルバニア人ギャング組織や人身売買の手口､それに裏で関わる政府機関の実態など実際に有り得そうな犯罪の設定もリアルに描かれていて恐ろしい。
｢シンドラーのリスト」で多くの人を救う役だったリーアム･ニーソンがブライアン役で殺しまくってるというのも何だか笑えるが・・・。
アクションシーンにしてもCIA独特なのかはわからないが武器はなくても特殊な体術で戦う姿や勿論ガンアクションも迫力あったし、敵側のナイフ戦闘術に対する戦いとかカーアクションなどド派手ではないながら工夫され作りこまれた見せ方は結構楽しめた♪
ただ、あんなけフランスで無茶苦茶やっときながらすんなりアメリカに帰れたラストはちょっと都合が良い気もしたが（笑）、最近観たアクション映画の中では凄く個性的だったし面白かった☆