2009年 10月 06日
ドゥームズデイ |
「ディセント」のニール・マーシャル監督が「アンダーワールド ビギンズ」のローナ・ミトラを主演に撮った近未来SF映画「ドゥームズデイ」を観た。
2008年のスコットランドで「死の伝染病」が広がり、イギリス政府は非情にも中の住人ごと感染区域を完全封鎖・隔離し放置してしまう・・・無法地帯と化した隔離地域(ホットゾーン)は病と犯罪でどんどん退廃していき中の住人は絶滅したかのようにみえた・・・それから27年後の2035年、ロンドンで再びあの死の伝染病が発生、政府の調査ではかっての隔離地域に絶滅したはずの住民が生きており「もしかしたらそこに抗ウイルス剤が?」との推測からホットゾーンに精鋭部隊を送り込み抗ウイルス剤を探し出そうとするが・・・・といったストーリー。
観てみてとにかく凄い!!というかこの映画は私の趣味ド真中を走ってる感じで単なる破滅型近未来SFではなく、私が2005年に観たホラーではベスト1だと思った血みどろ映画「ディセント」の監督だけあって劇中あらゆるシーンにグチャグチャでゴアな残虐シーンが用意されているし、アクションシーンも多いもののその迫力と緊張感は「まさにホラー!」で強烈な映像が楽しめる。
またホットゾーンに潜入する精鋭部隊の隊長である女戦士エデンは片目がなく(ハイテク義眼が入っている)無法地帯と化した封鎖区域への潜入という設定からして80年代の名作B級SF[ニューヨーク1997」を連想させるし、ホットゾーンに棲むモヒカンやタトゥー全開の過激な風貌の連中の描写や異様な改造車と改造バイクでの激しいアクションは「マッドマックス2」を連想させたり、はたまたもう1つの封鎖区域を仕切る男が「時計仕掛けのオレンジ」でアレックス役を演じたマルコム・マクダウェルだったり、数々のヴァイオレンス映画へのオマージュともとれるイメージや設定が私の好きな映画のツボとも通じてこういう監督のセンスは凄く共感できた。
アクションシーンに関しては昔ながらのスタントにこだわってCGは使ってないらしいし、そういう生の迫力というのは観ていてゾクゾクするものがある。
それに主人公に命令する政府の連中の描写もとことん腐っててタチが悪かったりシニカルな見せ方も私好みだし、ホットゾーンでの設定もまた強烈で食料が無くなったから人間を食べるという行為が当たり前となっている異常な状況や、ボスが行なうその人肉料理ショーをまるでロックコンサートのようなノリで行なったり何かの儀式を思わせる描写とか面白かった。
こういうカニバリズムの描写は昔観てこちらも強烈な印象を受けた映画「蝿の王」や楳図かずおの漫画「漂流教室」の1シーンを思い出す。
ただ、こういう破滅した土地で過激な連中が暴れるような近未来SFはイメージとしては昔から定番なのだがこの映画の個性的な設定としてはマルコム・マクダウェル演じる男の支配地域の文化が騎士がいたりまるで中世ヨーロッパ社会のようなイメージで作られていて一瞬映画の世界がまるで変わったような印象を感じさせたり閉鎖された地域に長く閉じ込められた人間がどういう社会を求めるようになるかというものの1つの形をうまく見せていたようにも思える。
しかしながら過激地域でのグロ描写はいかにもな感じだったが、この中世地域でもグロ描写はしっかり見せていて「さすが二ール・マーシャル!」とホラーファンには嬉しい見せ場がタップリだったが(笑)
まあまあ楽しめる作品は多いがここまで趣味的にもセンス的にも近く求めていたものを見せてくれ、心底楽しませてる映画はなかなか無いし、一般的にはB級扱いな作品だとは思うが私にとっては久々の大当たり作品だった☆
「映画秘宝」やホラー映画好きには絶対お薦めな作品◎◎◎
2008年のスコットランドで「死の伝染病」が広がり、イギリス政府は非情にも中の住人ごと感染区域を完全封鎖・隔離し放置してしまう・・・無法地帯と化した隔離地域(ホットゾーン)は病と犯罪でどんどん退廃していき中の住人は絶滅したかのようにみえた・・・それから27年後の2035年、ロンドンで再びあの死の伝染病が発生、政府の調査ではかっての隔離地域に絶滅したはずの住民が生きており「もしかしたらそこに抗ウイルス剤が?」との推測からホットゾーンに精鋭部隊を送り込み抗ウイルス剤を探し出そうとするが・・・・といったストーリー。
観てみてとにかく凄い!!というかこの映画は私の趣味ド真中を走ってる感じで単なる破滅型近未来SFではなく、私が2005年に観たホラーではベスト1だと思った血みどろ映画「ディセント」の監督だけあって劇中あらゆるシーンにグチャグチャでゴアな残虐シーンが用意されているし、アクションシーンも多いもののその迫力と緊張感は「まさにホラー!」で強烈な映像が楽しめる。
またホットゾーンに潜入する精鋭部隊の隊長である女戦士エデンは片目がなく(ハイテク義眼が入っている)無法地帯と化した封鎖区域への潜入という設定からして80年代の名作B級SF[ニューヨーク1997」を連想させるし、ホットゾーンに棲むモヒカンやタトゥー全開の過激な風貌の連中の描写や異様な改造車と改造バイクでの激しいアクションは「マッドマックス2」を連想させたり、はたまたもう1つの封鎖区域を仕切る男が「時計仕掛けのオレンジ」でアレックス役を演じたマルコム・マクダウェルだったり、数々のヴァイオレンス映画へのオマージュともとれるイメージや設定が私の好きな映画のツボとも通じてこういう監督のセンスは凄く共感できた。
アクションシーンに関しては昔ながらのスタントにこだわってCGは使ってないらしいし、そういう生の迫力というのは観ていてゾクゾクするものがある。
それに主人公に命令する政府の連中の描写もとことん腐っててタチが悪かったりシニカルな見せ方も私好みだし、ホットゾーンでの設定もまた強烈で食料が無くなったから人間を食べるという行為が当たり前となっている異常な状況や、ボスが行なうその人肉料理ショーをまるでロックコンサートのようなノリで行なったり何かの儀式を思わせる描写とか面白かった。
こういうカニバリズムの描写は昔観てこちらも強烈な印象を受けた映画「蝿の王」や楳図かずおの漫画「漂流教室」の1シーンを思い出す。
ただ、こういう破滅した土地で過激な連中が暴れるような近未来SFはイメージとしては昔から定番なのだがこの映画の個性的な設定としてはマルコム・マクダウェル演じる男の支配地域の文化が騎士がいたりまるで中世ヨーロッパ社会のようなイメージで作られていて一瞬映画の世界がまるで変わったような印象を感じさせたり閉鎖された地域に長く閉じ込められた人間がどういう社会を求めるようになるかというものの1つの形をうまく見せていたようにも思える。
しかしながら過激地域でのグロ描写はいかにもな感じだったが、この中世地域でもグロ描写はしっかり見せていて「さすが二ール・マーシャル!」とホラーファンには嬉しい見せ場がタップリだったが(笑)
まあまあ楽しめる作品は多いがここまで趣味的にもセンス的にも近く求めていたものを見せてくれ、心底楽しませてる映画はなかなか無いし、一般的にはB級扱いな作品だとは思うが私にとっては久々の大当たり作品だった☆
「映画秘宝」やホラー映画好きには絶対お薦めな作品◎◎◎
by lucifuge
| 2009-10-06 20:30
| 映画/洋画