2006年 08月 28日
メタル・ヘッドバンガーズ・ジャーニー |
ヘヴィメタル・ミュージックの熱烈なファンであり人類学者でもあるカナダの監督サム・ダンが「私の好きなヘヴィメタルは何故嫌われるのか?」という疑問から様々な国の様々な形のヘヴィメタルを取材したドキュメンタリー映画「メタル・ヘッドバンガーズ・ジャーニー」を見てきた。
メタルというジャンルを作り上げたバンドのひとつであるブラックサバスのギタリスト、トニー・アイオミへのインタビューの中で「魔力のある音」というのがあったが、中世で悪魔を呼ぶ時に使われると禁じられていた音をロックに最初にとりいれたのがブラックサバスだという話や、さらにメタルのルーツを遡ると低音部を重視したダークなクラッシック音楽であるワーグナーであったり、抑圧された者の音楽とも言えるブルースであったりと様々な要素が混ざりあっていて面白い。
またメタルが青少年に悪影響を与えると一部の者達からいわれのない非難や迫害を受けてきた事実や、男性中心の音楽とされがちなメタルにおける女性についての考察、メタルにおける悪魔主義など色んなテーマで取材を行なっているのも人類学者ならではの独自の視点で見せてくれていた。
一般的にメタルにおける悪魔主義はあくまでパフォーマンスであるのだがノルウェーのブラックメタルというジャンルにおいては一部のバンドが本気の悪魔信仰をしており、実際教会への放火や殺人等の事件もあって、そういう側面からの取材まで行なっていたのも興味深い。
ミュージシャンへの取材だけでなくファンや音楽関係者、反対論者など色んな立場の人間からも意見を聞いていて、社会における様々なメタルのとらえ方やそれぞれの思いなどもわかったり色んな意味でメタルがよくわかる音楽ドキュメンタリーの秀作に仕上がっていたと思う。
音楽においてなかなかこれだけ物議を醸し出してきたジャンルはメタル以外にないと思うし、それだけこのヘヴィメタルが世界にとって大きな存在であるのかもしれない。
私自身も最も好きなジャンルの音楽であるが、そういうファンから見てもメタルについて一歩踏み込んだ内容の濃い満足のいく映画だったと思う。
メタルというジャンルを作り上げたバンドのひとつであるブラックサバスのギタリスト、トニー・アイオミへのインタビューの中で「魔力のある音」というのがあったが、中世で悪魔を呼ぶ時に使われると禁じられていた音をロックに最初にとりいれたのがブラックサバスだという話や、さらにメタルのルーツを遡ると低音部を重視したダークなクラッシック音楽であるワーグナーであったり、抑圧された者の音楽とも言えるブルースであったりと様々な要素が混ざりあっていて面白い。
またメタルが青少年に悪影響を与えると一部の者達からいわれのない非難や迫害を受けてきた事実や、男性中心の音楽とされがちなメタルにおける女性についての考察、メタルにおける悪魔主義など色んなテーマで取材を行なっているのも人類学者ならではの独自の視点で見せてくれていた。
一般的にメタルにおける悪魔主義はあくまでパフォーマンスであるのだがノルウェーのブラックメタルというジャンルにおいては一部のバンドが本気の悪魔信仰をしており、実際教会への放火や殺人等の事件もあって、そういう側面からの取材まで行なっていたのも興味深い。
ミュージシャンへの取材だけでなくファンや音楽関係者、反対論者など色んな立場の人間からも意見を聞いていて、社会における様々なメタルのとらえ方やそれぞれの思いなどもわかったり色んな意味でメタルがよくわかる音楽ドキュメンタリーの秀作に仕上がっていたと思う。
音楽においてなかなかこれだけ物議を醸し出してきたジャンルはメタル以外にないと思うし、それだけこのヘヴィメタルが世界にとって大きな存在であるのかもしれない。
私自身も最も好きなジャンルの音楽であるが、そういうファンから見てもメタルについて一歩踏み込んだ内容の濃い満足のいく映画だったと思う。

by lucifuge
| 2006-08-28 21:07
| 映画/洋画