2010年 01月 22日
キャピタリズム マネーは踊る |
「ボウリング・フォー・コロンバイン」など社会派突撃ドキュメンタリー映画で知られるマイケル・ムーアの新作「キャピタリズム マネーは踊る」を観た。
2008年に起こったリーマンショックを引き金に世界同時不況になった原因をマイケル・ムーア流の独特な視点で追求していったこの作品は「キャピタリズム(=資本主義)のたどってきた歴史やそこに隠された本性などを暴き、「何故、今の世界(特にアメリカ)はこうなったのか?」をうまく解き明かしてくれる。
それにしてもアメリカの市民は日本やドイツでは当たり前にある様々な基本的な権利が保障されていないなんて意外だったし、アメリカ政府の中枢部が大企業ゴールドマンサックス(この社に関しては9.11関連の話など多少怪しい噂も聴くが・・・)関連の人間に牛耳られていて彼等の有利にあらゆる制度が作られ、結果借金まみれになった市民がどんどん銀行に家を取られていくという悲惨な現状、それによってどんどん開く貧富の差、リーマンショックでそんな苦しい市民の税金を使って大企業を助けたり、ウォール街の莫大な金をめぐるマネーゲームに税金が使われているという、もはやここまでくると詐欺だし国家的犯罪に思えてくる。(日本では権利的にマシだといいながら現実、年金問題とか酷い事態も起こってるが・・このままいくと日本もアメリカみたいになってしまうのか?)
私が小学生や中学生くらいの頃はアメリカって映画や音楽など憧れの国というか夢や理想の豊かさの象徴的イメージを持っていたが、この映画で現状をみたら夢というよりこれは悪夢でしかない・・・・。
またマネーゲームを行なう側の姿もレポートしていくが、彼等の思考では例えばそこに家があっても実際住むために買うのではなく転売に次ぐ転売で儲けるためだし、その家の価値は実際自分が好きとか関係なくあくまで資産的価値、どれだけ高く売れるかのみの思考で何か人間本来の人生とか美徳とかからはかけ離れてしまっている気がした。
美術の世界でもそういう状況を思わす部分もあって、こないだ大阪で「エロス&タナトス展」に行った時に企画者のCAVE氏からも絵を買う連中はいかに高く売れるかとか市場調査してオークションでどんどん値段つりあげた上さらに転売したり、その絵に本当に惹かれたとか好きとか全く関係ない買い方をする~(これは中国の話だが、という事はアメリカの次は中国がこういう状況になってしまうかも?)って事も聞いたので何か絵を描いている身からするとそういうのは幻滅するし、私は出来れば本当に作品に惚れこんで大事にしてくれる人に譲りたいと思うが・・・・。
ただ世の中、こういう一部の金を増やす事だけにしか興味がない連中が支配し続けていくとその時のトレンドだけが売れるような使い捨て文化の世の中になって本当に芸術的価値のあるものとかが全く残っていかない気がするし、文化の衰退につながる気がしたりで恐ろしい。
資本主義自体は自由や競争があって私自身は適度なら良いとは思うが、現状の資本主義は「民主主義」が無視され一部の者たちに富が集中するようになった異常な状態だし、一方システムとして過剰になり過ぎた資本主義は共産主義のようにいつか倒れるのかもしれない。
そうなった場合、次は一体どういう主義が台頭してくるのだろうか・・・?
2008年に起こったリーマンショックを引き金に世界同時不況になった原因をマイケル・ムーア流の独特な視点で追求していったこの作品は「キャピタリズム(=資本主義)のたどってきた歴史やそこに隠された本性などを暴き、「何故、今の世界(特にアメリカ)はこうなったのか?」をうまく解き明かしてくれる。
それにしてもアメリカの市民は日本やドイツでは当たり前にある様々な基本的な権利が保障されていないなんて意外だったし、アメリカ政府の中枢部が大企業ゴールドマンサックス(この社に関しては9.11関連の話など多少怪しい噂も聴くが・・・)関連の人間に牛耳られていて彼等の有利にあらゆる制度が作られ、結果借金まみれになった市民がどんどん銀行に家を取られていくという悲惨な現状、それによってどんどん開く貧富の差、リーマンショックでそんな苦しい市民の税金を使って大企業を助けたり、ウォール街の莫大な金をめぐるマネーゲームに税金が使われているという、もはやここまでくると詐欺だし国家的犯罪に思えてくる。(日本では権利的にマシだといいながら現実、年金問題とか酷い事態も起こってるが・・このままいくと日本もアメリカみたいになってしまうのか?)
私が小学生や中学生くらいの頃はアメリカって映画や音楽など憧れの国というか夢や理想の豊かさの象徴的イメージを持っていたが、この映画で現状をみたら夢というよりこれは悪夢でしかない・・・・。
またマネーゲームを行なう側の姿もレポートしていくが、彼等の思考では例えばそこに家があっても実際住むために買うのではなく転売に次ぐ転売で儲けるためだし、その家の価値は実際自分が好きとか関係なくあくまで資産的価値、どれだけ高く売れるかのみの思考で何か人間本来の人生とか美徳とかからはかけ離れてしまっている気がした。
美術の世界でもそういう状況を思わす部分もあって、こないだ大阪で「エロス&タナトス展」に行った時に企画者のCAVE氏からも絵を買う連中はいかに高く売れるかとか市場調査してオークションでどんどん値段つりあげた上さらに転売したり、その絵に本当に惹かれたとか好きとか全く関係ない買い方をする~(これは中国の話だが、という事はアメリカの次は中国がこういう状況になってしまうかも?)って事も聞いたので何か絵を描いている身からするとそういうのは幻滅するし、私は出来れば本当に作品に惚れこんで大事にしてくれる人に譲りたいと思うが・・・・。
ただ世の中、こういう一部の金を増やす事だけにしか興味がない連中が支配し続けていくとその時のトレンドだけが売れるような使い捨て文化の世の中になって本当に芸術的価値のあるものとかが全く残っていかない気がするし、文化の衰退につながる気がしたりで恐ろしい。
資本主義自体は自由や競争があって私自身は適度なら良いとは思うが、現状の資本主義は「民主主義」が無視され一部の者たちに富が集中するようになった異常な状態だし、一方システムとして過剰になり過ぎた資本主義は共産主義のようにいつか倒れるのかもしれない。
そうなった場合、次は一体どういう主義が台頭してくるのだろうか・・・?
by lucifuge
| 2010-01-22 22:52
| 映画/洋画